寄りホット情報

                 お伝えしたい、感動のメッセージ
    丸山孝明ホット情報
       

        真志正望 
                    




             平成19年12月  NO.70
  「高収益企業の
  
  つくり方」
   =稲盛和夫の経営塾=
   京セラ 名誉会長 稲盛和夫 著 
   日経ビジネス人文庫 (平成19年11月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。「『我が社は高収益になるのだ』と心から願い、誰にも負けない努力をすれば、いかなる業種においても高収益は実現できるのです」京セラ稲盛和夫名誉会長の盛和塾での問答集です。「経営を安定させ、従業員の雇用を守るため、会社は高収益であらねばならない」と断言し、その為には全ての従業員が共有できる経営の目的、経営理念が絶対必要であり「創業直後に全従業員が共有できる経営理念を確立していたことは、京セラが労使の立場を超えて一致団結する企業風土をつくる上で確固たる基盤となった」と話されています。取組みとしては「倒産した当時の三田工業は、足の踏み場もないくらいに汚れていて・・徹底的にきれいにして今の状態を作り上げ・・京セラ傘下に入り、更正法適用後1年あまりで高収益を出す工場に生まれ変わったのです」また「売上をできるだけ増やし、経費をとことん減らすことに努力し・・私は、全従業員とともに際限のない努力を積み重ねてきたので、高収益を上げることができたのです」内容を読み進めるほどに、経営の原理原則を忠実に実践していることが理解できます。「強い会社というのは、技術だけでなく、総合力で優れているものです。技術力も優れ、販売力も優れ、従業員の心も優れ、人間関係も優れ、あらゆるものが優れていて初めて強い会社になるのです」「人間の能力は無限であると信じて、あなたが先頭を走り・・夢を実現させようと懸命に努力すれば、道は必ず開けるのです」こつこつと基本を丁寧に実践するその姿がすばらしい会社を作ることになると改めて実感。

            着眼・着手
ミス・ロス・クレーム対策に特効薬はなく、やはり原理原則です。解決策は、2つ。@手順に原因があれば「手順書」を見直すA手順を守れなければ「教育・訓練」を徹底的に実施する。これをどこまで本気で取り組むかが重要となります。本気の姿勢です。個人別に、ミスロスを集計し掲示する(「見える化」)ことも意識付けに効果的です。



                     平成19年11月  NO.69
   
「熱湯経営」
      
     =「大組織病」に勝つ=
       
      大和ハウス工業 会長
      樋口 武男 著 文芸春秋 (平成19年9月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。「瀕死の子会社を再生し、本体の社長に就任すると奇跡のV字回復を果たし、業界トップに導いた大和ハウス工業会長が綴る仕事の要諦。“熱い心”こそが会社を動かし人を幸せにする」と熱血・痛快時代劇を見ているような引き込まれるストーリーです。「会社を熱湯にしたら120人が出ていった」「リストラをしたら士気が下がり優秀な社員からやめていく。活を入れるだけで組織は戦闘態勢になる」「結局はやる気があるかどうか」やる気のある社員にどんどんチャンスを与え、教育をする。「研修の第一歩は、魂の入れ替え、改革精神の注入から始まる」そして、その内容は、*支店長は、社長である*販売は、お客様の支持があって実現する*一番のサービスは「スピード対応」そして「凡事徹底・現場主義」とことん、迷わず基本を貫き通しているように感じます。また、内容の中で頻繁に大和ハウス創業者石橋オーナーとの師弟の関係が書かれており、「トップの最大の仕事は後継者をつくることだ」と諭されて来た事を忠実に実践しているようにも感じます。著者が黒皮の手帳に書き付けて常に携行している言葉『成功する人の十二か条』を紹介します。「@成長を求め続けるA自身と誇りを持つB明確な目標設定C役に立ちたいD自己訓練を習慣E失敗も成功F全力投球G自己投資H信じ行動I時間の有効活用J常に考えるK可能性に挑戦」そして、その逆が失敗する人の十二か条だそうです。原点に一点集中、なるほどと実感。

               
着眼・着手
現在、改めて注目されているのが岐阜県大垣でゴキブリだんごを製造販売している潟^ニサケ。一言で言うと「すごい」。パートを含めて約35人で売上8億円経常利益率30%2億円を超える。「日本一の知恵工場」と呼ばれ、平均一人年間100件以上の提案を出す。月間の改善提案件数は、300件を超える。特にすごいスーパースターや特殊技術がなくても全社員の「やる気」を引き出すための多くの仕掛けを駆使し、すばらしい成果を上げ続けています。*その内容を紹介した冊子をご希望の方にプレゼント中です!



                     平成19年10月  NO.68

  「何のために働くのか」

    2007年上半期読者が選ぶベストブック、
    ビジネスNO.1
    SBIホールディングス代表取締役CEO
    北尾 吉孝 著 致知出版社 (平成19年3月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。福沢諭吉の有名な「心訓七則」の最初に「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことである」とあります。人間学から見た仕事観について大変わかりやすくまとめられています。人生のその大きな時間を使う仕事を充実した幸せなものと出来るかどうかでその人の価値が決まると言えるのではないでしょうか。「もし本気で自分の天職を見つけたいという気持ちがあるのなら、まずは与えられた仕事を素直に受け入れることです。そして、熱意と強い意志を持って、一心不乱にそれを続けていく覚悟が必要」であって、一所懸命の姿勢が自分を成長させる原動力となる。そして、「困難にチャレンジすることによって人間的に成長し、より器がおおきくなる」そのためにも「夢は出来るだけ大きく持つ」ことが必要とあります。また、二宮尊徳の「積小為大」を引用して「すべての小さな行いが自分を成長させてくれると考えれば、なんであれ意欲的に取り組める」そして、森信三先生の「最善観」という言葉を引用して「すべてを善きこととして受け止める姿勢を持てば、人間がポジティブになれる、前向きになれる」例えば、ピンチがやってきたら「それをありがたいと思えばいいのです」「必死になって乗り越えようとするところに人間の成長があるのです」「つまり、ピンチとは知恵も人も磨ける絶好のチャンス」となります。そして「仕事にひたすら打ち込んで、それを楽しむ境地に至るまで続けられたなら、それは最高の人生だと思います」人生の生き方を強く感じ、そうありたいと実感する一冊です。

                  
着眼・着手
収益性の高い組織は、共通して「見える化」「可視化」「数値化」に取り組んでいます。基本知識の小テスト・挨拶コンテスト・改善提案件数・机の上の整理・ミスロス等全て個人の点数で評価できる仕組みにします。「みんなでよくしよう!」ではなくて個々に数値化します。すると見えないものが見えて来ます。そこに集中して改善活動に取り組めばすばらしい成果が実現します。小学校でしていたような記憶?があります。




               平成19年9月  NO.67

 
 「二宮尊徳 一日一言」
          心を耕し、生を拓く
   
   寺田 一清 編  致知出版(平成19年8月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。先日も、日経新聞で大きく「じっくり読みたいビジネス書」に選ばれていた注目の一冊です。世界のトヨタの創業者である豊田佐吉の思想の原点が二宮尊徳であり、かつ21世紀の扉を開くのは、二宮尊徳の教えであるとも言われています。有名な一節を紹介させていただきます。
3月1日「大事をなさんと欲せば、小なる事を怠らず勤(いそし)むべし」『積小為大』の教えです。「小事軽んずべからず、小事の積み重ねの威力を思うべきです」との寺田先生の解説があります。
5月8日「遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧す。」解説には、「遠大な見通しという先見性と大局観こそが大切であるとの教え」であるとあります。
9月21日「誠心を以って本と為す。勤労を以って主と為す。分度を以って体と為す。推譲を以って用と為す」これは、二宮尊徳の四綱領「誠心・勤労・分度・推譲」と呼ばれ生き方の根幹とも言われています。
11月22日「徳を積むの道はたとへば豆腐15文ならば、買ふときは16文、売るときは14文にすることなり」解説には、「得を積むとは、自己の利害損得を先にせずして、相手の利を優先するという一語に尽きると言えましょう」とあります。
平易な一文の中に、深い意味を感じ、日々あわただしく生きる中で大切な忘れていたことを気付かせてくれる、今、時代が求める重要な一冊と実感します。

            着眼・着手
登山のコツを一言。25年間、毎年北アルプスに登り改めて発見したことがあります。山登りの大原則です。最近は、三千メートル級の山小屋への荷上げは、ヘリコプターを使いますが、昔は人力(ボッカ)で上げていました。山小屋の主も昔話で数十キロの荷物をかついで上げた話をされます。そして、登るコツは『小さな歩幅で、ゆっくり、休まず』こつこつ、こつこつ、コツコツ「勝つ」コツ。積小為大。通じる所があると実感。



                       平成19年7月  NO.66
  
「『できる人』の
    
話し方&人間関係の作り方」
 =なぜか、「好印象を与える人」の技術と習慣=
 
 箱田 忠昭 著 フォレスト出版(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。ビジネス書コーナーで4〜5冊、箱田氏の書籍を目にします。年間300回以上のセミナーをこなすカリスマインストラクター。子供の頃、貧乏に苦しみその逆境をバネに外資系のイブ・サンローラン・ジャパン社長を経て現在大活躍中である。「人生は、絶対に変えられる!」と断言されています。そのコツは、徹底して「相手のしてほしいと思うことを相手のためにせよ」であり「自分のバケツを黄金水で満たすには、相手に黄金水を注ぎ、まず相手のバケツを黄金水でいっぱいにしてあげることです」それが良い人間関係の心構えとなります。アインシュタイン博士の言葉を引用され、弟子が「先生、人間は何のために生きているのでしょうか?」それに対し「きまっているじゃないか。他人のためだよ」良いものを多く得ている人は、できるだけ良いものを多く与えている人のようです。また、人に好かれるコツとして、心理学者ザイアンスの「熟知性の法則」(人は会えば会うほど好意を持ち、人間的側面を知ったとき好きになる)を紹介し、とにかく足を運び訪問する回数を増やし、話を聞き手紙やメールを活用して行動することが大切と紹介しています。そして、まとめとして「できる人」の条件を3つ@仕事のできる人A一生懸命働いている人Bコア・コンピタンス(専門的な能力)を持っている人、やはり基本の深堀が人生の鍵と実感します。

                   
着眼・着手
ドラッカーは、成果を上げる為にはまず自分の時間の分析が大切であると言っています。稼働率・時間分析のご支援をさせて頂く中で、データの重要性を実感します。意識を変えると20%の変化が生じるように体験的に感じます。そこで、目標を(有効面談4→10ではなく4→5)に目標設定すると「それなら、できる」となります。20%の改善を継続する内に3ヶ月・半年を経過して50%(有効面談4→6)習慣的に行動が向上します。習慣の変化は、気がつきません。しかし、確実に変身します。継続の力です。



                         平成19年6月  NO.65

    
『人間力を養う生き方』


  鍵山秀三郎 山本一力 著 
         致知出版社(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。五十年にわたり掃除の実践を続けている鍵山秀三郎氏と江戸下町を舞台に庶民の心を描き続ける山本一力氏の体験をもとに語り合う仕事と人生、生き方のお話です。お二人とも言葉に表わせないほどの辛苦の壁を越えられています。「鳥取の砂丘を歩いているようなもので、登っているつもりなのにずるずると下がっているような感じでした。・・前を向いて進まざるを得なかった。立ち止まっている余裕はなかったのです。」と貸し倒れや保証手形での大きな負債を乗り越えてこられた鍵山氏、そして「もう明日よ来ないでくれ。と思ったことが何度もありました」という事業破綻から乗り越え作家として活躍される山本氏の対談は、読み進めるうちに人生の生き方・考え方を持つことがどれほど大切かを優しい言葉の中から気づかせてくれます。「すべてがいい経験だった。明日は味方。たとえどんなことが起きようとも、逃げないで、人生を肯定的に生きていこうとする意志」で決定的にものの見方が変わってくるようです。また、鍵山氏は、掃除の運動を通して「まず大人が下坐行に打ち込んで、自らを律する心を磨いていく必要がある。その姿をしっかり子供たちに見せてもらいたいと思うのです。それが日本をよくする近道だと私は考えています。」そして「私がいま社員に言っているのは『最大のサービスは、君の人格を上げることだ』ということです。人格が低い人間は、何をやっても駄目なのです。」生き方の原点を強く感じます。

           着眼・着手
会社で一番大きな固定経費は、「人件費」ではなく「時間経費」といえます。人に払っているのではなく、人の使う時間に莫大な経費が発生しています。しかし、その「時間」に対してほとんど管理・教育が出来ていないのが実態のようです。時間分析・稼働率分析で現状を把握し改善運動を実施することで生産性は向上します。そして、そのためにも人生観や生き方、ものの見方や考え方の教育が重要であると実感します。



                       平成19年5月  NO.64
  『口ベタの田中さんなのになぜ
   住宅が1,000棟も売れたのか?』

    =並の営業マンなら200年かかる!=
 ≪お客様の印象は「頼りない。きっと売れない、
  かわいそうな営業マン」なのに次々と契約が・・≫
    田中敏則 丸山景右 著 
           日本実業出版社(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。積水ハウスに入社して27年で1000棟、普通の住宅営業マンなら200年かかる、田中敏則という日本一の男の生き方を紹介している。外見は、謙虚で腰の低い「普通の人」。しかし、その秘訣はすごい。「お客様に喜んでもらうこと」この一点を徹底的に貫いている。営業という仕事は「お客様の悩みやこだわりやニーズをじっくり聴き問題点を共有しその問題解決に全力を尽くせばいいのだから、まず聞き上手に徹しなければならない」聞き上手の鉄則は「なるほど」と共感を示すことと言う。そして、次に重要なことが「すぐやる。スピードはやる気の表れだと自覚している」と即行動する。お客様から見ると「田中さんは、何事にも真剣に考え抜いている。口数は少ないが、とにかく綿密で『ここまでやるか』と感心することがたびたびあります」と言わせる。彼の行動は「一つの現場、一軒のお客様宅に長居はしない。一日にできる限り数多くの現場多くのお客様宅を訪問」している。その、地味だがコツコツやっていく姿にファンが増え、紹介受注100%・紹介営業一筋ですばらしい偉業を成し遂げた。「好況よし、不況さらによし」という松下幸之助の言葉を好み、クレームが発生しても逃げず臆せず真摯な態度で事実に向き合い誠心誠意ぶつかっていく。ピンチこそチャンス。「悪いときほど努力を怠らず、前に向って一歩ずつ歩いていけば道は必ず開いていく」平凡なことを徹底することですばらしい成果が出ることを証明している。
               
着眼・着手
中小企業支援センターのサポーターの委嘱を受けている。主に中小企業庁の中小企業新事業活動促進法の推進である。先日も大阪府知事よりの経営革新の認定書の授与式に立ち会った。国が中小企業に対して、新商品の開発や新販路開拓の支援をしている。同じお客様に同じサービスを提供して成長は無い。変化に挑戦している会社は強い。



                            平成19年4月  NO.63
 『成功は
  ゴミ箱の中に』

=レイ・クロック自伝<世界一、億万長者を生んだ男>=
≪マクドナルド創業者≫
レイ・クロック プレジデント社(平成19年1月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。マクドナルドを世界的チェーンにしたレイ・クロックの自伝です。ミルクセーキ用ミキサーの営業をしていた彼は52歳のときロサンゼルスのハンバーガーレストランで運命の出会いをして事業を始め、大きな成功を収めました。「私が深夜二時に競争相手のゴミ箱を漁って、前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したのか調べたことは一度や二度ではない。私は競争相手と正々堂々と戦う。強みを鍛え、品質、サービス、清潔さそして付加価値に力を入れれば、我々についてくることができずに競争相手は消滅していくだろう」本気で人生を生き抜いている彼の姿を感じます。本部の壁の至る所には『ビジネスは立ち止まったら終わる。一人ひとり常に成長を心がけよ』と書かれてある。フランチャイジーにも「100%のエネルギーと時間を投入する覚悟があることが何より大切だ。頭脳明晰である必要はなく情熱とオペレーションに集中する力が不可欠だ」と熱い思いと行動を求めている。彼の口ぐせが「やり遂げろ、この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う、才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う、恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世にいる。教育も違う、世界には教育を受けた落伍者があふれている。信念と継続だけが全能である」真剣に人生を生き抜いた男のロマンを強く感じる一冊です。偉人の伝記を読むことの大切さを改めて実感します。『人生二度なし』大切にしたいものです。
        着眼・着手
先日、感動的な経営計画の発表会に出席させて頂きました。朝9時から12時30分まで充実した内容に時間を忘れるほどでした。1時間半、社長が熱く会社のビジョン方針を語り、担当幹部がその具体的な役割を発表します。また、参加者全員がその感想を語りまさに全社一丸となるすばらしい発表会でした。年度初めに会社の計画を発表する。当り前の事ですが出来ている会社は少ないのではないでしょうか。基本は強いと実感。



                   平成19年3月  NO.62
     
『鈍感力』=どんかんりょく=
    
     渡辺 淳一著 集英社(平成19年2月刊)


読書は、宝の山への旅と実感する。小泉前首相発言で話題となった一冊です。何事にもへこたれない『鈍さ』。周りの雑音を気にしない集中力で仕事を押し進めていく力、才能を大きく育み、花咲かせる貴重な原動力が『鈍感力』といえそうです。「今のような国際化時代、どこの国に行って、どのような自然の下でもさらに現地のどんな食物を食べても元気で生きていける。こうした環境適応能力ほど、素敵でたくましいものはありません。そしてこの適応能力の原点になるのが鈍感力です」ということで、「何事にも神経質にならず、いい意味で、すべてに鈍感で、何事にも好奇心を抱いて向っていくこと」が幸せな生き方ではないでしょうかと問いかけています。そして、この鈍感力があってこそ「鋭さやナイーブさも、本当の才能となって輝きだす」ことになります。例えば、鼻が鋭すぎるとにおいが気になり偏食となり、やせて体力がつかない。鼻は空気を吸うためにあるぐらいの人はその鈍さのおかげで韓国料理やベトナム料理も何でもおいしく食べ健康で長生きだそうです。また、枕が変わると寝られない人とどこでも寝る人も同じで、鈍感力のパワーは人生の大きなウエートを左右するようです。会社組織でも人間の集団での個々の癖や態度は気になるものです。しかし、「さまざまな不快を無視して明るくおおらかに生きていける」この「鈍感力を身につけた人だけが、集団の中でたくましく勝ち残っていける」とのことです。たとえ、少々の皮肉が聞こえても「われ関せず」と、堂々と進むこの「鈍感力」こそ斬新なことを成し遂げる原点のようです。
                着眼・着手
大阪市内で製造業としてすばらしい業績を上げているA社様。社長様を中心に幹部社員7名で経営課題の現状分析を実施中です。これまでは、社長自らが会社をリードしていましたが、幹部社員との意識のギャップに悩まれ、350項目の製造業としての基本項目をチェックする中で、同じ質問項目に対して全く異なる回答を耳にして、その前提条件をすり合わせる中で「コミュニケーションの大切さを実感した」とのことです。



              平成19年2月  NO.61
   売上アップの
  
 『すごいしかけ』
 =かんたん実行・ばつぐん効果・らくらく継続=
  経営コンサルタント
  白潟 敏朗 著 中経出版(平成18年8月刊) 

読書は、宝の山への旅と実感する。大手監査法人トーマツのコンサルティング部門に属する若手経営コンサルタントの実践書。半年ほど前から書店で気になるものの、『コキャスタ(顧客スタート)をはやらせよう』とか、頑張った社員にみんなで拍手をする『みんパチ(みんなの前でパチパチ表彰)』をしようという内容に一歩引いていました。しかし、何度か手にするうちについ購入し読み進む中で日頃「戦略」とか「経営」とか話し合うものの忘れていた大切なことを気づかせてくれる、わかりやすい一冊です。例えば、売上アップの必需品「まずはこれから3点セット」とは、@お客様の喜びの声を集める。『ウチの商品はいかがでしたか?』(喜びの声)A「なんでウチなの?」を聞く。『どうしてウチの商品を選んだのですか?』(選んだ理由)B『お客様を紹介してください』(紹介依頼)。多くの営業担当者は、他社とのちがい(自社の強み)や商品のお客様から見た魅力そして紹介依頼という大切なことをおろそかにしているのではないでしょうか。既存のお客様を訪問する時に実践するだけで効果抜群とのこと。また、「自分がお客様だったら買いますか?」という質問を社内でして「買う」と答えた場合、なぜ買うのかを分析する(商品の強みを知る)「買わない」時はなぜ買わないのかの分析(商品の改良・改善)を仕組みとして繰り返すことが大切であり「社員一人ひとりの声は宝の山情報ですから、それをどんどん活用していけばいいんですよね」となります。当り前と見過ごしがちな基本的なそして大切なことをわかりやすく紹介しています。結論として、やっぱりお客様第一で凡事を徹底することであると改めて納得しました。

                
着眼・着手
上記内容と関連しますが、A社様がすぐに「まずはこれから3点セット」を実践されました。お客様を訪問しアンケートを回収。一ヵ月後の経営会議に訪問した時、掲示板に張り出されてあるアンケートを見て驚きました。そのアンケートには、お客様の商品とA社に対する感動のメッセージと「紹介したい」との声が。効果抜群を実感!



                  平成19年1月  NO.60
  
    『いい人生の生き方』
     =平凡なことの「積み重ね」で人生は輝く!=

       江口 克彦 著 PHP新書(平成18年10月刊)
             


読書は、宝の山への旅と実感する。22年間松下幸之助のもとで薫陶を受け、現在PHP研究所代表取締役として活躍されている。読むほどに引き込まれるほど「いい人生」の生き方のコツが集約されている。「時間を守る、人に笑顔で接する、腹八分目を励行する。その3つを日々心がけるだけでも、人生は明るく楽しいものになる」「人生を楽しく生きようと思えば、今日という日に全力を尽くすことだ」と心がけの大切さを紹介し、「将来のために今何をなすべきか」という人生の目標を『未来から現在』という考え方で明確にすることで人生はいっそう楽しくなると紹介している。また「幸福とは、その人が持って生まれた人間的能力を100%発揮することだ」「幸せとは、何かを達成することにあるのではなく、その達成の過程にある」「何事にも必死で打ち込むとき、日々の充実と幸福を味わうことができる」と本気で生きることの大切さを強調する。また、仕事においても特に人生の中で最も多くの時間を費やすものであり「天職とは自らの力によって見つけ出し、創り出すものである。死ぬほどの思いで懸命に努力することだ。そうすれば与えられた仕事でも、天職だと思えるようになる。」「これが自分の仕事だ、天職なのだと思えば、少々のことではへこたれない」と本気で仕事に取り組むことの価値を強調し、その結果として「主体的に仕事ができれば、必ずプラスの仕事をするようになる。プラスアルファの仕事をすれば自信が湧いてくる。日常の振舞いも明るくいきいきとしてくる」「仕事がこれまでになく面白くなっていく」「期待以上に仕上げようとして工夫すれば、間違いなく面白くなる」いい人生の泉は、自分の心の中にあると実感。
              
着眼・着手

地方のロードサイドから新しいビジネスが誕生すると言われます。地方の少ない通行量で繁盛するお店には何か魅力がある。この正月休みに一日宮崎から鹿児島の志布志まで日南海岸(R220)をサイクリングしました。『マグロ丼!』『たい焼き日本一』・・繁盛店の探索です。やはり、一点集中・一本勝負の主張は強いと今回も実感しました。



                       平成18年12月  NO.59
      
 
 『人間この神秘なるもの
   =遺伝子は無限の可能性を秘めている=

 村上和雄 涛川栄太 著 致知出版社(平成18年10月刊)
             

読書は、宝の山への旅と実感する。世界的な遺伝子学の権威でもある筑波大学名誉教授村上和雄氏と熱意・創造性溢れる人材育成で注目の新・松下村塾塾長涛川(なみかわ)栄太氏の「人間」をテーマにした対談。十余りの大病から奇跡の生還を果たした涛川氏は、村上氏を「命の恩人」と呼ぶ。病で「地獄の業火」に遭ったとき「高い志、感謝、プラス思考が人間の遺伝子を活性化してスイッチをオンにする」との書物の一節を目にする。そして「絶対力、絶対治、絶対楽観」を胸に「絶対生き抜いて日本再生の役に立つ」と決意し奇跡的な回復を。「一億円の宝くじが百万回連続で当るよりもはるかに不思議なことが起こっている」「大百科辞典数千冊分に相当する」以上の可能性が命にはある。「つまり、ありえない確率の中で人間として生まれてきたことが非常に素晴らしいし、さらに生まれた一人ひとりがみんな違っているという二つのことが言えるわけです。だから、私たちは生まれてきたことを喜び、人と比較することなく自分の役割や使命を見つけて生きなくてはならない」その遺伝子のスイッチをオンにするためには「私たちは、いい人に出会う必要があるのです。そうしないと良くならない。出逢いが大切なのです。人との出遭いでなくてもいい。良書に出会うということもいい。それがその人を開花させる一つのチャンスになるのですから」人間の無限の可能性、いのちの不思議、日本人の生き方について大変わかりやすく紹介された一冊です。

                  着眼・着手
今年の流行語大賞に「品格」がそして年間ベストセラーが「国家の品格」。時代の流れを少し感じます。先日この著者である藤原正彦氏(お茶ノ水女子大学教授・数学者)のお話を大阪商工会議所で聞かせて頂きました。世界的にもまた歴史的にも日本という国がすばらしいという事実、そして国に対する誇りというものを実感しました。大局観を持ち、親を思い、地域をそして国を思うというこの当然の価値を実感するお話でした。



                            平成18年11月 NO.58     

      『アメーバ経営』 
       =ひとりひとりの社員が主役=

     稲盛 和夫 著   日経新聞社(2006・9刊)
                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。「約5年にわたり京セラ幹部に講義した高収益経営を実現する根幹をなすもの」であり「公開すべきではない」との意見が出る中で社会のためにとの思いから出版された。「アメーバ経営は小集団独立採算により全員参加経営をおこない、全社員の力を結集していく経営管理システム」であり、著者稲盛氏の思想と経営哲学の集大成とも感じる。アメーバ経営は採算にはこだわるが利益を目的とした経営手法ではなく、京セラの経営理念である「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」が目的であると繰り返し強調している。その実現のために最も重要なことが「経営意識を持つ人材育成」という。「アメーバ経営は、リーダーを育成し、全従業員の経営者意識を高める究極の教育システム」であり「会議を活用し・・リーダーの考え方や仕事に対する姿勢を厳しく指導することで人材を育成してきた」「強い願望を持ち、その実現に向けて自分の持つ全てのエネルギーを集団に注ぎ込む」ことに専念している。「低い目標を立てれば低い結果しかえられない。・・どうしても高い目標が必要である」その実現のために三ヵ年ローリングプラン、単年度のマスタープラン、そして月次の計画を推進する。「毎日、全力を尽くして生きていくことこそ大切なのだ」「目標を立てて、その実現に向けて今日一日を懸命に努力することが大切である」『時間』に対する執念というものを感じる生き方の書と感じる。
                   着眼・着手

経営会議(戦略的中期経営計画の進捗会議)の場に最近すこし変化が起こっています。会議というとどうしても多くの資料が準備され、その資料に目を落とし議論する。ところが最近は光景が変り、資料は激減しほとんど目を資料に落とすことはない。パソコンの画面をプロジェクターでスクリーンに映す。会議情報は、事前にデータとして共有され当日担当者が順番に報告する。参加メンバーは、プロジェクターの情報を見て討議する。結論は、書記が記録し終了と同時に再度データとして共有できる。少しすごい。

                       平成18年10月 NO.57

    『仕事と人生を熱くする,
     いい話』
    国際経営・起業コンサルタント  
   浜口 直太 著   インデックスコミュニケーションズ(2006・7刊)
                                  


読書は、宝の山への旅と実感する。勉強が全くできない落ちこぼれ高校生がアメリカへ渡り、現在アメリカと日本で国際コンサルタント会社を経営し活躍している。そして、これまでの人生を振返り生き方のコツを紹介している。「命懸けでやり続ければ、大きな成果は必ず出る」と随所で自分の可能性を信じ挑戦することを語りかける。「仕事の究極の目的は、人間的に成長することであり、それを楽しむこと」であり「やりきることでの充実感や達成感を楽しむ」と更によくなる。また、運を引き寄せるコツは「自分自身が魅力的になれるように工夫・努力する」こと。そのために「尊敬できる人や成功した人に会う」出会いが大切で、一歩前に出ること。人との関係もコツは同じで「一人ひとりを大切にする」こと。「まず、話を聞き続ければいいのです」「対話に必要なことは、相手を尊重し、一生懸命聞くことです」「一人ひとりが自分は大切にされていると気付けば、各々が感謝の思いで自然に会社や組織に貢献していこうとする」すばらしい人の輪ができる。とにかく重要なことは「ギブ&ギブ&ギブ」の精神。「徹底的に人の相談に乗り、助けたり激励する」と「@謙虚になれA人間性が向上しB運がよくなる」。「幸せと成功を呼ぶ」コツは、「まずやってみよう!まず行動しよう!」実感。

                 着眼・着手
現在、大阪府の委嘱を受け「中小企業新事業活動促進法」(旧、経営革新支援法等)のご支援及びその進度のチェックで会社訪問等させて頂いております。この法律の趣旨は、変化に挑戦する中小企業を支援することです。そこで特に感じますのは、やはり積極的に経営の革新に取り組まれている会社は力強いということです。国の支援策を上手に活用して自社の体質強化に取り組まれています。商品やサービス、販路等を少し別の視点で考えてみれば可能性は広がるのではないでしょうか。(お気軽にお問い合わせ下さい)



                      平成18年9月 NO.56
    鈴木敏文の
    『商売の人間学』
      
          勝見 明 著 大和書房(2006・7刊)
                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。「最大の競争相手は常に変化する顧客のニーズ」であり、「顧客人間学を究めてこそ、新しいビジネスチャンスをつかめる」と毎週幹部社員1500人を東京の本部に集め、経営のあるべき姿を繰り返し徹底的に血肉化させ教育する。年間30億円の移動経費はいとわない。国内総店舗数1万1千店世界一の小売チェーン「セブンイレブン」代表鈴木敏文氏の経営学が読みやすくまとめられている。「なぜ、おいしいものをつくっているのに売れなくなるのか?」「おいしいものには裏返しの意味があって、それは飽きるということです。」「顧客が飽きる(ほどおいしい)商品を毎日毎日提供し続けるという不合理を受け入れなければなりません」改善に改善を重ね仮説と検証を繰り返す。強い問題意識を持ち続けることを社員に求める。「他店見学厳禁!」(ものまねは絶対本物にはなれず、自己差別化できない)。鈴木氏は経営者というよりむしろ教育者であると感じる。「なぜ、新しいことに挑戦しないのかと徹底して追いつめ、今のやり方ではダメだと自分で気づかせ、自分で考えさせ殻を破らせる」。人間の本質を究めれば顧客ニーズも部下育成も「迷うことはなくなる」。原点は同じ。

                 着眼・着手

先日、8月22日大阪全日空ホテルで一部上場企業創業者の学習会に参加し,そこで強烈なショックを感じた。その経営者は「私の大切な仕事は、人材の育成・教育です」「今、皆様にお話させて頂いているのは会社の紹介であり私にとっては営業時間です」その次の言葉です。『社員教育には、80%の時間を確実に使っている』以前、店頭公開企業創業者は「60%の時間を社長が人材育成に使えば会社は勝てる」と聞いた。知っていることではあるが刺激的に感じた。実践の力・継続する力・強い意志の力、すごい経営者は、やはり当り前の一番大切なことに時間を使い成果を上げている。強く実感。


             平成19年12月  NO.70
  「高収益企業の
  
  つくり方」
   =稲盛和夫の経営塾=
   京セラ 名誉会長 稲盛和夫 著 
   日経ビジネス人文庫 (平成19年11月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。「『我が社は高収益になるのだ』と心から願い、誰にも負けない努力をすれば、いかなる業種においても高収益は実現できるのです」京セラ稲盛和夫名誉会長の盛和塾での問答集です。「経営を安定させ、従業員の雇用を守るため、会社は高収益であらねばならない」と断言し、その為には全ての従業員が共有できる経営の目的、経営理念が絶対必要であり「創業直後に全従業員が共有できる経営理念を確立していたことは、京セラが労使の立場を超えて一致団結する企業風土をつくる上で確固たる基盤となった」と話されています。取組みとしては「倒産した当時の三田工業は、足の踏み場もないくらいに汚れていて・・徹底的にきれいにして今の状態を作り上げ・・京セラ傘下に入り、更正法適用後1年あまりで高収益を出す工場に生まれ変わったのです」また「売上をできるだけ増やし、経費をとことん減らすことに努力し・・私は、全従業員とともに際限のない努力を積み重ねてきたので、高収益を上げることができたのです」内容を読み進めるほどに、経営の原理原則を忠実に実践していることが理解できます。「強い会社というのは、技術だけでなく、総合力で優れているものです。技術力も優れ、販売力も優れ、従業員の心も優れ、人間関係も優れ、あらゆるものが優れていて初めて強い会社になるのです」「人間の能力は無限であると信じて、あなたが先頭を走り・・夢を実現させようと懸命に努力すれば、道は必ず開けるのです」こつこつと基本を丁寧に実践するその姿がすばらしい会社を作ることになると改めて実感。

            着眼・着手
ミス・ロス・クレーム対策に特効薬はなく、やはり原理原則です。解決策は、2つ。@手順に原因があれば「手順書」を見直すA手順を守れなければ「教育・訓練」を徹底的に実施する。これをどこまで本気で取り組むかが重要となります。本気の姿勢です。個人別に、ミスロスを集計し掲示する(「見える化」)ことも意識付けに効果的です。



                     平成19年11月  NO.69
   
「熱湯経営」
      
     =「大組織病」に勝つ=
       
      大和ハウス工業 会長
      樋口 武男 著 文芸春秋 (平成19年9月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。「瀕死の子会社を再生し、本体の社長に就任すると奇跡のV字回復を果たし、業界トップに導いた大和ハウス工業会長が綴る仕事の要諦。“熱い心”こそが会社を動かし人を幸せにする」と熱血・痛快時代劇を見ているような引き込まれるストーリーです。「会社を熱湯にしたら120人が出ていった」「リストラをしたら士気が下がり優秀な社員からやめていく。活を入れるだけで組織は戦闘態勢になる」「結局はやる気があるかどうか」やる気のある社員にどんどんチャンスを与え、教育をする。「研修の第一歩は、魂の入れ替え、改革精神の注入から始まる」そして、その内容は、*支店長は、社長である*販売は、お客様の支持があって実現する*一番のサービスは「スピード対応」そして「凡事徹底・現場主義」とことん、迷わず基本を貫き通しているように感じます。また、内容の中で頻繁に大和ハウス創業者石橋オーナーとの師弟の関係が書かれており、「トップの最大の仕事は後継者をつくることだ」と諭されて来た事を忠実に実践しているようにも感じます。著者が黒皮の手帳に書き付けて常に携行している言葉『成功する人の十二か条』を紹介します。「@成長を求め続けるA自身と誇りを持つB明確な目標設定C役に立ちたいD自己訓練を習慣E失敗も成功F全力投球G自己投資H信じ行動I時間の有効活用J常に考えるK可能性に挑戦」そして、その逆が失敗する人の十二か条だそうです。原点に一点集中、なるほどと実感。

               
着眼・着手
現在、改めて注目されているのが岐阜県大垣でゴキブリだんごを製造販売している潟^ニサケ。一言で言うと「すごい」。パートを含めて約35人で売上8億円経常利益率30%2億円を超える。「日本一の知恵工場」と呼ばれ、平均一人年間100件以上の提案を出す。月間の改善提案件数は、300件を超える。特にすごいスーパースターや特殊技術がなくても全社員の「やる気」を引き出すための多くの仕掛けを駆使し、すばらしい成果を上げ続けています。*その内容を紹介した冊子をご希望の方にプレゼント中です!



                     平成19年10月  NO.68

  「何のために働くのか」

    2007年上半期読者が選ぶベストブック、
    ビジネスNO.1
    SBIホールディングス代表取締役CEO
    北尾 吉孝 著 致知出版社 (平成19年3月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。福沢諭吉の有名な「心訓七則」の最初に「世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことである」とあります。人間学から見た仕事観について大変わかりやすくまとめられています。人生のその大きな時間を使う仕事を充実した幸せなものと出来るかどうかでその人の価値が決まると言えるのではないでしょうか。「もし本気で自分の天職を見つけたいという気持ちがあるのなら、まずは与えられた仕事を素直に受け入れることです。そして、熱意と強い意志を持って、一心不乱にそれを続けていく覚悟が必要」であって、一所懸命の姿勢が自分を成長させる原動力となる。そして、「困難にチャレンジすることによって人間的に成長し、より器がおおきくなる」そのためにも「夢は出来るだけ大きく持つ」ことが必要とあります。また、二宮尊徳の「積小為大」を引用して「すべての小さな行いが自分を成長させてくれると考えれば、なんであれ意欲的に取り組める」そして、森信三先生の「最善観」という言葉を引用して「すべてを善きこととして受け止める姿勢を持てば、人間がポジティブになれる、前向きになれる」例えば、ピンチがやってきたら「それをありがたいと思えばいいのです」「必死になって乗り越えようとするところに人間の成長があるのです」「つまり、ピンチとは知恵も人も磨ける絶好のチャンス」となります。そして「仕事にひたすら打ち込んで、それを楽しむ境地に至るまで続けられたなら、それは最高の人生だと思います」人生の生き方を強く感じ、そうありたいと実感する一冊です。

                  
着眼・着手
収益性の高い組織は、共通して「見える化」「可視化」「数値化」に取り組んでいます。基本知識の小テスト・挨拶コンテスト・改善提案件数・机の上の整理・ミスロス等全て個人の点数で評価できる仕組みにします。「みんなでよくしよう!」ではなくて個々に数値化します。すると見えないものが見えて来ます。そこに集中して改善活動に取り組めばすばらしい成果が実現します。小学校でしていたような記憶?があります。




               平成19年9月  NO.67

 
 「二宮尊徳 一日一言」
          心を耕し、生を拓く
   
   寺田 一清 編  致知出版(平成19年8月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。先日も、日経新聞で大きく「じっくり読みたいビジネス書」に選ばれていた注目の一冊です。世界のトヨタの創業者である豊田佐吉の思想の原点が二宮尊徳であり、かつ21世紀の扉を開くのは、二宮尊徳の教えであるとも言われています。有名な一節を紹介させていただきます。
3月1日「大事をなさんと欲せば、小なる事を怠らず勤(いそし)むべし」『積小為大』の教えです。「小事軽んずべからず、小事の積み重ねの威力を思うべきです」との寺田先生の解説があります。
5月8日「遠きを謀る者は富み、近きを謀る者は貧す。」解説には、「遠大な見通しという先見性と大局観こそが大切であるとの教え」であるとあります。
9月21日「誠心を以って本と為す。勤労を以って主と為す。分度を以って体と為す。推譲を以って用と為す」これは、二宮尊徳の四綱領「誠心・勤労・分度・推譲」と呼ばれ生き方の根幹とも言われています。
11月22日「徳を積むの道はたとへば豆腐15文ならば、買ふときは16文、売るときは14文にすることなり」解説には、「得を積むとは、自己の利害損得を先にせずして、相手の利を優先するという一語に尽きると言えましょう」とあります。
平易な一文の中に、深い意味を感じ、日々あわただしく生きる中で大切な忘れていたことを気付かせてくれる、今、時代が求める重要な一冊と実感します。

            着眼・着手
登山のコツを一言。25年間、毎年北アルプスに登り改めて発見したことがあります。山登りの大原則です。最近は、三千メートル級の山小屋への荷上げは、ヘリコプターを使いますが、昔は人力(ボッカ)で上げていました。山小屋の主も昔話で数十キロの荷物をかついで上げた話をされます。そして、登るコツは『小さな歩幅で、ゆっくり、休まず』こつこつ、こつこつ、コツコツ「勝つ」コツ。積小為大。通じる所があると実感。



                       平成19年7月  NO.66
  
「『できる人』の
    
話し方&人間関係の作り方」
 =なぜか、「好印象を与える人」の技術と習慣=
 
 箱田 忠昭 著 フォレスト出版(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。ビジネス書コーナーで4〜5冊、箱田氏の書籍を目にします。年間300回以上のセミナーをこなすカリスマインストラクター。子供の頃、貧乏に苦しみその逆境をバネに外資系のイブ・サンローラン・ジャパン社長を経て現在大活躍中である。「人生は、絶対に変えられる!」と断言されています。そのコツは、徹底して「相手のしてほしいと思うことを相手のためにせよ」であり「自分のバケツを黄金水で満たすには、相手に黄金水を注ぎ、まず相手のバケツを黄金水でいっぱいにしてあげることです」それが良い人間関係の心構えとなります。アインシュタイン博士の言葉を引用され、弟子が「先生、人間は何のために生きているのでしょうか?」それに対し「きまっているじゃないか。他人のためだよ」良いものを多く得ている人は、できるだけ良いものを多く与えている人のようです。また、人に好かれるコツとして、心理学者ザイアンスの「熟知性の法則」(人は会えば会うほど好意を持ち、人間的側面を知ったとき好きになる)を紹介し、とにかく足を運び訪問する回数を増やし、話を聞き手紙やメールを活用して行動することが大切と紹介しています。そして、まとめとして「できる人」の条件を3つ@仕事のできる人A一生懸命働いている人Bコア・コンピタンス(専門的な能力)を持っている人、やはり基本の深堀が人生の鍵と実感します。

                   
着眼・着手
ドラッカーは、成果を上げる為にはまず自分の時間の分析が大切であると言っています。稼働率・時間分析のご支援をさせて頂く中で、データの重要性を実感します。意識を変えると20%の変化が生じるように体験的に感じます。そこで、目標を(有効面談4→10ではなく4→5)に目標設定すると「それなら、できる」となります。20%の改善を継続する内に3ヶ月・半年を経過して50%(有効面談4→6)習慣的に行動が向上します。習慣の変化は、気がつきません。しかし、確実に変身します。継続の力です。



                         平成19年6月  NO.65

    
『人間力を養う生き方』


  鍵山秀三郎 山本一力 著 
         致知出版社(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。五十年にわたり掃除の実践を続けている鍵山秀三郎氏と江戸下町を舞台に庶民の心を描き続ける山本一力氏の体験をもとに語り合う仕事と人生、生き方のお話です。お二人とも言葉に表わせないほどの辛苦の壁を越えられています。「鳥取の砂丘を歩いているようなもので、登っているつもりなのにずるずると下がっているような感じでした。・・前を向いて進まざるを得なかった。立ち止まっている余裕はなかったのです。」と貸し倒れや保証手形での大きな負債を乗り越えてこられた鍵山氏、そして「もう明日よ来ないでくれ。と思ったことが何度もありました」という事業破綻から乗り越え作家として活躍される山本氏の対談は、読み進めるうちに人生の生き方・考え方を持つことがどれほど大切かを優しい言葉の中から気づかせてくれます。「すべてがいい経験だった。明日は味方。たとえどんなことが起きようとも、逃げないで、人生を肯定的に生きていこうとする意志」で決定的にものの見方が変わってくるようです。また、鍵山氏は、掃除の運動を通して「まず大人が下坐行に打ち込んで、自らを律する心を磨いていく必要がある。その姿をしっかり子供たちに見せてもらいたいと思うのです。それが日本をよくする近道だと私は考えています。」そして「私がいま社員に言っているのは『最大のサービスは、君の人格を上げることだ』ということです。人格が低い人間は、何をやっても駄目なのです。」生き方の原点を強く感じます。

           着眼・着手
会社で一番大きな固定経費は、「人件費」ではなく「時間経費」といえます。人に払っているのではなく、人の使う時間に莫大な経費が発生しています。しかし、その「時間」に対してほとんど管理・教育が出来ていないのが実態のようです。時間分析・稼働率分析で現状を把握し改善運動を実施することで生産性は向上します。そして、そのためにも人生観や生き方、ものの見方や考え方の教育が重要であると実感します。



                       平成19年5月  NO.64
  『口ベタの田中さんなのになぜ
   住宅が1,000棟も売れたのか?』

    =並の営業マンなら200年かかる!=
 ≪お客様の印象は「頼りない。きっと売れない、
  かわいそうな営業マン」なのに次々と契約が・・≫
    田中敏則 丸山景右 著 
           日本実業出版社(平成19年4月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。積水ハウスに入社して27年で1000棟、普通の住宅営業マンなら200年かかる、田中敏則という日本一の男の生き方を紹介している。外見は、謙虚で腰の低い「普通の人」。しかし、その秘訣はすごい。「お客様に喜んでもらうこと」この一点を徹底的に貫いている。営業という仕事は「お客様の悩みやこだわりやニーズをじっくり聴き問題点を共有しその問題解決に全力を尽くせばいいのだから、まず聞き上手に徹しなければならない」聞き上手の鉄則は「なるほど」と共感を示すことと言う。そして、次に重要なことが「すぐやる。スピードはやる気の表れだと自覚している」と即行動する。お客様から見ると「田中さんは、何事にも真剣に考え抜いている。口数は少ないが、とにかく綿密で『ここまでやるか』と感心することがたびたびあります」と言わせる。彼の行動は「一つの現場、一軒のお客様宅に長居はしない。一日にできる限り数多くの現場多くのお客様宅を訪問」している。その、地味だがコツコツやっていく姿にファンが増え、紹介受注100%・紹介営業一筋ですばらしい偉業を成し遂げた。「好況よし、不況さらによし」という松下幸之助の言葉を好み、クレームが発生しても逃げず臆せず真摯な態度で事実に向き合い誠心誠意ぶつかっていく。ピンチこそチャンス。「悪いときほど努力を怠らず、前に向って一歩ずつ歩いていけば道は必ず開いていく」平凡なことを徹底することですばらしい成果が出ることを証明している。
               
着眼・着手
中小企業支援センターのサポーターの委嘱を受けている。主に中小企業庁の中小企業新事業活動促進法の推進である。先日も大阪府知事よりの経営革新の認定書の授与式に立ち会った。国が中小企業に対して、新商品の開発や新販路開拓の支援をしている。同じお客様に同じサービスを提供して成長は無い。変化に挑戦している会社は強い。



                            平成19年4月  NO.63
 『成功は
  ゴミ箱の中に』

=レイ・クロック自伝<世界一、億万長者を生んだ男>=
≪マクドナルド創業者≫
レイ・クロック プレジデント社(平成19年1月刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。マクドナルドを世界的チェーンにしたレイ・クロックの自伝です。ミルクセーキ用ミキサーの営業をしていた彼は52歳のときロサンゼルスのハンバーガーレストランで運命の出会いをして事業を始め、大きな成功を収めました。「私が深夜二時に競争相手のゴミ箱を漁って、前日に肉を何箱、パンをどれだけ消費したのか調べたことは一度や二度ではない。私は競争相手と正々堂々と戦う。強みを鍛え、品質、サービス、清潔さそして付加価値に力を入れれば、我々についてくることができずに競争相手は消滅していくだろう」本気で人生を生き抜いている彼の姿を感じます。本部の壁の至る所には『ビジネスは立ち止まったら終わる。一人ひとり常に成長を心がけよ』と書かれてある。フランチャイジーにも「100%のエネルギーと時間を投入する覚悟があることが何より大切だ。頭脳明晰である必要はなく情熱とオペレーションに集中する力が不可欠だ」と熱い思いと行動を求めている。彼の口ぐせが「やり遂げろ、この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う、才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う、恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世にいる。教育も違う、世界には教育を受けた落伍者があふれている。信念と継続だけが全能である」真剣に人生を生き抜いた男のロマンを強く感じる一冊です。偉人の伝記を読むことの大切さを改めて実感します。『人生二度なし』大切にしたいものです。
        着眼・着手
先日、感動的な経営計画の発表会に出席させて頂きました。朝9時から12時30分まで充実した内容に時間を忘れるほどでした。1時間半、社長が熱く会社のビジョン方針を語り、担当幹部がその具体的な役割を発表します。また、参加者全員がその感想を語りまさに全社一丸となるすばらしい発表会でした。年度初めに会社の計画を発表する。当り前の事ですが出来ている会社は少ないのではないでしょうか。基本は強いと実感。



                   平成19年3月  NO.62
     
『鈍感力』=どんかんりょく=
    
     渡辺 淳一著 集英社(平成19年2月刊)


読書は、宝の山への旅と実感する。小泉前首相発言で話題となった一冊です。何事にもへこたれない『鈍さ』。周りの雑音を気にしない集中力で仕事を押し進めていく力、才能を大きく育み、花咲かせる貴重な原動力が『鈍感力』といえそうです。「今のような国際化時代、どこの国に行って、どのような自然の下でもさらに現地のどんな食物を食べても元気で生きていける。こうした環境適応能力ほど、素敵でたくましいものはありません。そしてこの適応能力の原点になるのが鈍感力です」ということで、「何事にも神経質にならず、いい意味で、すべてに鈍感で、何事にも好奇心を抱いて向っていくこと」が幸せな生き方ではないでしょうかと問いかけています。そして、この鈍感力があってこそ「鋭さやナイーブさも、本当の才能となって輝きだす」ことになります。例えば、鼻が鋭すぎるとにおいが気になり偏食となり、やせて体力がつかない。鼻は空気を吸うためにあるぐらいの人はその鈍さのおかげで韓国料理やベトナム料理も何でもおいしく食べ健康で長生きだそうです。また、枕が変わると寝られない人とどこでも寝る人も同じで、鈍感力のパワーは人生の大きなウエートを左右するようです。会社組織でも人間の集団での個々の癖や態度は気になるものです。しかし、「さまざまな不快を無視して明るくおおらかに生きていける」この「鈍感力を身につけた人だけが、集団の中でたくましく勝ち残っていける」とのことです。たとえ、少々の皮肉が聞こえても「われ関せず」と、堂々と進むこの「鈍感力」こそ斬新なことを成し遂げる原点のようです。
                着眼・着手
大阪市内で製造業としてすばらしい業績を上げているA社様。社長様を中心に幹部社員7名で経営課題の現状分析を実施中です。これまでは、社長自らが会社をリードしていましたが、幹部社員との意識のギャップに悩まれ、350項目の製造業としての基本項目をチェックする中で、同じ質問項目に対して全く異なる回答を耳にして、その前提条件をすり合わせる中で「コミュニケーションの大切さを実感した」とのことです。



              平成19年2月  NO.61
   売上アップの
  
 『すごいしかけ』
 =かんたん実行・ばつぐん効果・らくらく継続=
  経営コンサルタント
  白潟 敏朗 著 中経出版(平成18年8月刊) 

読書は、宝の山への旅と実感する。大手監査法人トーマツのコンサルティング部門に属する若手経営コンサルタントの実践書。半年ほど前から書店で気になるものの、『コキャスタ(顧客スタート)をはやらせよう』とか、頑張った社員にみんなで拍手をする『みんパチ(みんなの前でパチパチ表彰)』をしようという内容に一歩引いていました。しかし、何度か手にするうちについ購入し読み進む中で日頃「戦略」とか「経営」とか話し合うものの忘れていた大切なことを気づかせてくれる、わかりやすい一冊です。例えば、売上アップの必需品「まずはこれから3点セット」とは、@お客様の喜びの声を集める。『ウチの商品はいかがでしたか?』(喜びの声)A「なんでウチなの?」を聞く。『どうしてウチの商品を選んだのですか?』(選んだ理由)B『お客様を紹介してください』(紹介依頼)。多くの営業担当者は、他社とのちがい(自社の強み)や商品のお客様から見た魅力そして紹介依頼という大切なことをおろそかにしているのではないでしょうか。既存のお客様を訪問する時に実践するだけで効果抜群とのこと。また、「自分がお客様だったら買いますか?」という質問を社内でして「買う」と答えた場合、なぜ買うのかを分析する(商品の強みを知る)「買わない」時はなぜ買わないのかの分析(商品の改良・改善)を仕組みとして繰り返すことが大切であり「社員一人ひとりの声は宝の山情報ですから、それをどんどん活用していけばいいんですよね」となります。当り前と見過ごしがちな基本的なそして大切なことをわかりやすく紹介しています。結論として、やっぱりお客様第一で凡事を徹底することであると改めて納得しました。

                
着眼・着手
上記内容と関連しますが、A社様がすぐに「まずはこれから3点セット」を実践されました。お客様を訪問しアンケートを回収。一ヵ月後の経営会議に訪問した時、掲示板に張り出されてあるアンケートを見て驚きました。そのアンケートには、お客様の商品とA社に対する感動のメッセージと「紹介したい」との声が。効果抜群を実感!



                  平成19年1月  NO.60
  
    『いい人生の生き方』
     =平凡なことの「積み重ね」で人生は輝く!=

       江口 克彦 著 PHP新書(平成18年10月刊)
             


読書は、宝の山への旅と実感する。22年間松下幸之助のもとで薫陶を受け、現在PHP研究所代表取締役として活躍されている。読むほどに引き込まれるほど「いい人生」の生き方のコツが集約されている。「時間を守る、人に笑顔で接する、腹八分目を励行する。その3つを日々心がけるだけでも、人生は明るく楽しいものになる」「人生を楽しく生きようと思えば、今日という日に全力を尽くすことだ」と心がけの大切さを紹介し、「将来のために今何をなすべきか」という人生の目標を『未来から現在』という考え方で明確にすることで人生はいっそう楽しくなると紹介している。また「幸福とは、その人が持って生まれた人間的能力を100%発揮することだ」「幸せとは、何かを達成することにあるのではなく、その達成の過程にある」「何事にも必死で打ち込むとき、日々の充実と幸福を味わうことができる」と本気で生きることの大切さを強調する。また、仕事においても特に人生の中で最も多くの時間を費やすものであり「天職とは自らの力によって見つけ出し、創り出すものである。死ぬほどの思いで懸命に努力することだ。そうすれば与えられた仕事でも、天職だと思えるようになる。」「これが自分の仕事だ、天職なのだと思えば、少々のことではへこたれない」と本気で仕事に取り組むことの価値を強調し、その結果として「主体的に仕事ができれば、必ずプラスの仕事をするようになる。プラスアルファの仕事をすれば自信が湧いてくる。日常の振舞いも明るくいきいきとしてくる」「仕事がこれまでになく面白くなっていく」「期待以上に仕上げようとして工夫すれば、間違いなく面白くなる」いい人生の泉は、自分の心の中にあると実感。
              
着眼・着手

地方のロードサイドから新しいビジネスが誕生すると言われます。地方の少ない通行量で繁盛するお店には何か魅力がある。この正月休みに一日宮崎から鹿児島の志布志まで日南海岸(R220)をサイクリングしました。『マグロ丼!』『たい焼き日本一』・・繁盛店の探索です。やはり、一点集中・一本勝負の主張は強いと今回も実感しました。



                       平成18年12月  NO.59
      
 
 『人間この神秘なるもの
   =遺伝子は無限の可能性を秘めている=

 村上和雄 涛川栄太 著 致知出版社(平成18年10月刊)
             

読書は、宝の山への旅と実感する。世界的な遺伝子学の権威でもある筑波大学名誉教授村上和雄氏と熱意・創造性溢れる人材育成で注目の新・松下村塾塾長涛川(なみかわ)栄太氏の「人間」をテーマにした対談。十余りの大病から奇跡の生還を果たした涛川氏は、村上氏を「命の恩人」と呼ぶ。病で「地獄の業火」に遭ったとき「高い志、感謝、プラス思考が人間の遺伝子を活性化してスイッチをオンにする」との書物の一節を目にする。そして「絶対力、絶対治、絶対楽観」を胸に「絶対生き抜いて日本再生の役に立つ」と決意し奇跡的な回復を。「一億円の宝くじが百万回連続で当るよりもはるかに不思議なことが起こっている」「大百科辞典数千冊分に相当する」以上の可能性が命にはある。「つまり、ありえない確率の中で人間として生まれてきたことが非常に素晴らしいし、さらに生まれた一人ひとりがみんな違っているという二つのことが言えるわけです。だから、私たちは生まれてきたことを喜び、人と比較することなく自分の役割や使命を見つけて生きなくてはならない」その遺伝子のスイッチをオンにするためには「私たちは、いい人に出会う必要があるのです。そうしないと良くならない。出逢いが大切なのです。人との出遭いでなくてもいい。良書に出会うということもいい。それがその人を開花させる一つのチャンスになるのですから」人間の無限の可能性、いのちの不思議、日本人の生き方について大変わかりやすく紹介された一冊です。

                  着眼・着手
今年の流行語大賞に「品格」がそして年間ベストセラーが「国家の品格」。時代の流れを少し感じます。先日この著者である藤原正彦氏(お茶ノ水女子大学教授・数学者)のお話を大阪商工会議所で聞かせて頂きました。世界的にもまた歴史的にも日本という国がすばらしいという事実、そして国に対する誇りというものを実感しました。大局観を持ち、親を思い、地域をそして国を思うというこの当然の価値を実感するお話でした。



                            平成18年11月 NO.58     

      『アメーバ経営』 
       =ひとりひとりの社員が主役=

     稲盛 和夫 著   日経新聞社(2006・9刊)
                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。「約5年にわたり京セラ幹部に講義した高収益経営を実現する根幹をなすもの」であり「公開すべきではない」との意見が出る中で社会のためにとの思いから出版された。「アメーバ経営は小集団独立採算により全員参加経営をおこない、全社員の力を結集していく経営管理システム」であり、著者稲盛氏の思想と経営哲学の集大成とも感じる。アメーバ経営は採算にはこだわるが利益を目的とした経営手法ではなく、京セラの経営理念である「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」が目的であると繰り返し強調している。その実現のために最も重要なことが「経営意識を持つ人材育成」という。「アメーバ経営は、リーダーを育成し、全従業員の経営者意識を高める究極の教育システム」であり「会議を活用し・・リーダーの考え方や仕事に対する姿勢を厳しく指導することで人材を育成してきた」「強い願望を持ち、その実現に向けて自分の持つ全てのエネルギーを集団に注ぎ込む」ことに専念している。「低い目標を立てれば低い結果しかえられない。・・どうしても高い目標が必要である」その実現のために三ヵ年ローリングプラン、単年度のマスタープラン、そして月次の計画を推進する。「毎日、全力を尽くして生きていくことこそ大切なのだ」「目標を立てて、その実現に向けて今日一日を懸命に努力することが大切である」『時間』に対する執念というものを感じる生き方の書と感じる。
                   着眼・着手

経営会議(戦略的中期経営計画の進捗会議)の場に最近すこし変化が起こっています。会議というとどうしても多くの資料が準備され、その資料に目を落とし議論する。ところが最近は光景が変り、資料は激減しほとんど目を資料に落とすことはない。パソコンの画面をプロジェクターでスクリーンに映す。会議情報は、事前にデータとして共有され当日担当者が順番に報告する。参加メンバーは、プロジェクターの情報を見て討議する。結論は、書記が記録し終了と同時に再度データとして共有できる。少しすごい。

                       平成18年10月 NO.57

    『仕事と人生を熱くする,
     いい話』
    国際経営・起業コンサルタント  
   浜口 直太 著   インデックスコミュニケーションズ(2006・7刊)
                                  


読書は、宝の山への旅と実感する。勉強が全くできない落ちこぼれ高校生がアメリカへ渡り、現在アメリカと日本で国際コンサルタント会社を経営し活躍している。そして、これまでの人生を振返り生き方のコツを紹介している。「命懸けでやり続ければ、大きな成果は必ず出る」と随所で自分の可能性を信じ挑戦することを語りかける。「仕事の究極の目的は、人間的に成長することであり、それを楽しむこと」であり「やりきることでの充実感や達成感を楽しむ」と更によくなる。また、運を引き寄せるコツは「自分自身が魅力的になれるように工夫・努力する」こと。そのために「尊敬できる人や成功した人に会う」出会いが大切で、一歩前に出ること。人との関係もコツは同じで「一人ひとりを大切にする」こと。「まず、話を聞き続ければいいのです」「対話に必要なことは、相手を尊重し、一生懸命聞くことです」「一人ひとりが自分は大切にされていると気付けば、各々が感謝の思いで自然に会社や組織に貢献していこうとする」すばらしい人の輪ができる。とにかく重要なことは「ギブ&ギブ&ギブ」の精神。「徹底的に人の相談に乗り、助けたり激励する」と「@謙虚になれA人間性が向上しB運がよくなる」。「幸せと成功を呼ぶ」コツは、「まずやってみよう!まず行動しよう!」実感。

                 着眼・着手
現在、大阪府の委嘱を受け「中小企業新事業活動促進法」(旧、経営革新支援法等)のご支援及びその進度のチェックで会社訪問等させて頂いております。この法律の趣旨は、変化に挑戦する中小企業を支援することです。そこで特に感じますのは、やはり積極的に経営の革新に取り組まれている会社は力強いということです。国の支援策を上手に活用して自社の体質強化に取り組まれています。商品やサービス、販路等を少し別の視点で考えてみれば可能性は広がるのではないでしょうか。(お気軽にお問い合わせ下さい)



                      平成18年9月 NO.56
    鈴木敏文の
    『商売の人間学』
      
          勝見 明 著 大和書房(2006・7刊)
                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。「最大の競争相手は常に変化する顧客のニーズ」であり、「顧客人間学を究めてこそ、新しいビジネスチャンスをつかめる」と毎週幹部社員1500人を東京の本部に集め、経営のあるべき姿を繰り返し徹底的に血肉化させ教育する。年間30億円の移動経費はいとわない。国内総店舗数1万1千店世界一の小売チェーン「セブンイレブン」代表鈴木敏文氏の経営学が読みやすくまとめられている。「なぜ、おいしいものをつくっているのに売れなくなるのか?」「おいしいものには裏返しの意味があって、それは飽きるということです。」「顧客が飽きる(ほどおいしい)商品を毎日毎日提供し続けるという不合理を受け入れなければなりません」改善に改善を重ね仮説と検証を繰り返す。強い問題意識を持ち続けることを社員に求める。「他店見学厳禁!」(ものまねは絶対本物にはなれず、自己差別化できない)。鈴木氏は経営者というよりむしろ教育者であると感じる。「なぜ、新しいことに挑戦しないのかと徹底して追いつめ、今のやり方ではダメだと自分で気づかせ、自分で考えさせ殻を破らせる」。人間の本質を究めれば顧客ニーズも部下育成も「迷うことはなくなる」。原点は同じ。

                 着眼・着手

先日、8月22日大阪全日空ホテルで一部上場企業創業者の学習会に参加し,そこで強烈なショックを感じた。その経営者は「私の大切な仕事は、人材の育成・教育です」「今、皆様にお話させて頂いているのは会社の紹介であり私にとっては営業時間です」その次の言葉です。『社員教育には、80%の時間を確実に使っている』以前、店頭公開企業創業者は「60%の時間を社長が人材育成に使えば会社は勝てる」と聞いた。知っていることではあるが刺激的に感じた。実践の力・継続する力・強い意志の力、すごい経営者は、やはり当り前の一番大切なことに時間を使い成果を上げている。強く実感。
              

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