寄りホット情報

                 お伝えしたい、感動のメッセージ
    丸山孝明ホット情報
       

       =真志正望 
                


             平成17年12月 NO.47 
   =カリスマ体育教師 原田隆史の【DVD】=
   
 『夢を絶対に実現させる方法!』
                   
           原田 隆史 著 (日経BP社 2005・9)


読書は、宝の山への旅と実感する。松虫中学校陸上日本一13回、注目のカリスマ教師原田隆史氏の勝つ為の実践書であり、講義のDVDも付いている。勝つ為の第一条件は、心がきれい事。清掃活動と「挨拶する・時間を守る・靴を揃える」ことで心のコップを上に向け、素直・まじめ・一所懸命になることが求められる。そして、次に「目標設定」となる。しかし「がんばることそれ自体が目標になってしまっては、結果が出せない。真面目な人ほど陥りやすい」ので努力する前に達成すべき、「ゴール」を決めることが重要となる。次に必要となるのが計画である。「成功者は、決して一足飛びをしない。むしろ、目標まで細かな階段を刻むことこそが成功の秘訣」である。また、自己分析が求められる。「勝ち組みが勝ち続けるためには、危機感を保ち、より以上を目指し挑戦し続けること。今までの自分・自社に自ら挑むしかない」「敵は誰ですか=自分です=」という意識を持たなければいけない。そして、具体的な実践手法としてはとにかく文字を書くこと。「書いて書いて、書き続け」思考力を高める。「思考の深さが行動の精度を決める」「物事を具体的に細かく考える人は、気付きが高く、仕事や練習の質が高い。だから、成果が上がる」3分間作文等のトレーニングが必要とのこと。一貫して、心の力を強くすることが自分の思いを実現する道であり、一度の人生を楽しむ事と実感する。

              
着眼・着手
先日、中江藤樹記念館を訪問させて頂いた。湖西線の安曇川にある。近江聖人と呼ばれる江戸時代の偉人である。明治の学者、内村鑑三が世界に紹介した「代表的日本人」の一人として昔の修身の教科書には必ず紹介されていた。武士の地位を捨て、私塾で「人の道」を説き、徳を積むことの大切さを伝えた。多くの村人に慕われ、尊敬され今日までその偉業が語り伝えられている。今、改めて「生き方」の原点に目が向けられようとしている。今後、注目される一人と実感する。充実した一日を過ごさせて頂いた。感謝。



                   
平成17年11月 NO.46
    『儲かる仕組み』を

             
つくりなさ
        株式会社武蔵野 代表取締役
          小山 昇 著 (河出書房新社 2005・8)


読書は、宝の山への旅と実感する。およそ30年間増収増益を続け、経済産業大臣賞等高い評価を受ける「株式会社武蔵野」は、今はやりのIT成長企業ではない。東京の郊外にあるダスキンの代理店業務を中心とする地味な中小企業である。では、なぜ素晴らしい業績を上げ続けるのか。そのコツが凝縮された一冊である。「効果的に社員を教育する仕組み、社員のモチベーションを上げる仕組み、業務を標準化する仕組み、ベテラン社員のノウハウを共有する仕組み、効果的にITを使いこなす仕組み・・」を丁寧に組み合わせ組織の力を引き出し相乗的に「儲かる仕組み」を作り上げている。どこを読んでも日頃経営の話としてよく目にする事ばかり、当たり前の事ばかりが書かれている。「ひたすら自社を改善する仕組みを作り、改善し続けたからこそ増収増益を達成できた。時間はかかりますが決して難しい事ではありません。」具体的には「鉄砲を売らず、弾を売る(同じお客様に繰り返し販売する仕組み)・徹底して型にこだわる環境整備(社内ピカピカを強制する)・人材教育は社長を創ること(人材は手間をかける事によってのみ育つ)・感動のコミュニケーションを生み出すサンクスカード・徹底して差をつける賞与等」が紹介されている。その有効な制度仕組みを丁寧に「経営計画書」にまとめあげ、徹底して組織に浸透し推進している。「経営計画は5年後のビジョンを明確にする事によって『今、しなければならないこと』が明確になる」。ここにその原点があるように思える。一つ一つの仕組みは当たり前の事でも組み合わせ、深める事で大きな力となる。
            着眼・着手
よく、「あの会社は、良い会社だ。この店は、ええ店や」と耳にする。「どのようなところが良いの?」と問うと「あの会社の社員はあいさつが元気だ。この店は、掃除がゆき届いている」との返答が多い。あいさつや掃除をしない会社やお店は無い。しかし、その差をお客様は敏感に感じ取り正しく評価している。すごい会社の力とは、そこにある。




             平成17年10月 NO.45
     =短期間で会社が劇的に変わる!=
        
 『すごい会議』
          大橋禅太郎 著 (大和書房 2005・6)



読書は、宝の山への旅と実感する。世界で活躍する40歳の青年が書いたタイトル通りの実践書である。書店で立ち読みする分には、「時間厳守・目標は紙に書く」と言うのが目に入りなるほどと感じるものの元へ戻した。ところが後日気になり購入し読み進めるとその「すごさ」に驚いた。行動の緻密さである。「X月Y日までに・・を達成する」「毎朝、顔をつき合わせて相互チェックをするといった一見幼稚なことが、実は大きな差を生み出した」「リストを作って二度チェックする」「砂漠に水をまいている」その行動を乗り越えた時、「確実に問題にぶち当たる」そこからが変革のスタートとなる。「どのようにすれば・・できるだろうか」と考え始めると「やらなければいけないこと」がどんどん目に見えてくる。会議の成果を明確にして、時間という意識も共有しもちろん会議に入る前には携帯はオフ。基本を徹底させることで、知っていることでも天地の差が出る。大橋氏がアメリカでユダヤ人経営者から教わった「すごい会議」とは、まさに基本を丁寧に実践することが大きな成果になることであり、実践の価値を実感する。

                   着眼・着手
先日、岐阜県中津川を訪問する機会を頂いた。目的は、森文男氏との面談である。森氏は、現在57歳若くして渡米し、事業で成功しアメリカでボランティア活動に取り組み充実した生活を送っていた。しかし、日々荒廃する日本の姿を見て「アメリカの悪い所ばかりをまねしている。このままでは、日本がだめになる。」と日本の子供達や家庭のコミュニケーションを目的としたボランティアの為に帰国した。アメリカでは、成功した事業家は、社会のためのボランティア活動に人生をかける。カーネギー財団等である。お話しを聞いて一番印象に残った言葉は、「成功した人達にはただ一つの共通点がある」それは「見返りを求めないギブが出きること」。なるほどと実感し有意義な1日でした。




                平成17年9月 NO.44

     =素直に考え、当り前を貫く=
   
『鈴木敏文 考える原則』
   緒方 知行 編著 (日経ビジネス文庫 2005・6)


読書は、宝の山への旅と実感する。日本最大の小売業セブンイレブンを作りヨーカドーグループの代表でもある鈴木敏文氏の毎週行われる会議の講話をまとめたものである。どのページもなるほどと読み進め、経営の基本、原点の書と感じる。「人のマネを絶対にしてはならない。自ら考える能力が求められる。仮説を立て実践を通して検証する。」この基本を貫き「お客様中心」の経営をしなければ、企業は存続できない。「世の中はどんどん変化している。自分が変わっているか向上しているかがポイントとなる」「業績不振の原因は仕事の仕方の問題です。踏み込みにおいて変えていかない限り、業績は浮上しない。逆にいえば、チョット変えていけば簡単に上がる。一生懸命やっていても弁当の価値を高める努力をしなければ、お客様から見ると価値の低下となる。」そして、それが正しく業績に反映される事となる。また、「仕事が忙しいから、データを見られない」つまり雑用に追われて大事な仕事を先送りする。「どうしてナンバーワンの仕事をおろそかにするのでしょうか。それは、意識の問題なのです」毎週、毎週30年近く1300回以上膨大な時間とコストをかけ、全国からリーダーを集め語りつづけるその「本気の姿」まさに社長が行う最重要業務である「教育」が大きな成果の原点になっている。日々の仕事の中で変化への対応力を磨くには何が必要かを語りかけてくれている。

            
着眼・着手
先日ナショナルブランドを立上げ東証一部上場を実現させた方の話を聞く機会を得た。どんなにすばらしい業態(FC)と出会っても「経営力」がなければうまくいかない。社長・社員がいてお客様がいる。その関係に業種業界の差はない。そこに業績の差が出るのはまさに「経営力(トップの戦略を立案し徹底して推進する信念と決意)」である。「それがあれば、どのような事業に取り組んでも必ず成功する」なるほどと実感する。




            平成17年8月 NO.43
   佐賀の、
  
 『がばいばあちゃん』
       
      島田 洋七 著 (徳間文庫 2005・5、22刷)


読書は、宝の山への旅と実感する。多分、既に大勢の方がこの本に泣き、笑われた事と思います。おなじみの人気漫才師B&B島田洋七氏の少年期の実話である。「今、みんなとてつもない勘違いをしているんじゃないだろうか。幸せを放棄して不幸な方へと進んでいる気がする。佐賀の、がばい(すごい)ばあちゃんの話を聞いてくれ!!幸せは、お金が決めるものじゃない。自分自身の、心のあり方で決るんだ。」明治33年生まれ、極貧の中で五女二男を育てて生き抜き58歳の時、小学校二年生の孫、洋七を引き取り育て始める。とにかく貧しい。しかし、その貧しさが明るく感じる。勉強はできない。成績はいつも1か2。そしておばあちゃんは「大丈夫。足したら5になる。あんまり勉強ばっかりしたら、癖になるよ!」貧しいからこそ隠しようが無いので正直に生きる。人との心のふれあいもある。まっすぐに堂々と生きている。「うちは明るい貧乏」と笑える。91年間の人生は「本当に幸せそうだった」「ばあちゃんの生き方こそ『いい人生だった』と言うのだと思う」「いい人生を生きよう。ちっとも難しい事じゃない。起こった事を楽しみ、目の前にあるものをおいしく食べ、毎日を笑って暮らせばいい」一度だけの限られた人生の生き方を、今日一日を大切にそして明るく、感謝して生きていく事の大切さを知る感動の1冊でした。今を大切に!感謝!ありがとうございます。

              
着眼・着手

多くの会社で、世代交替の動きが加速している。松下幸之助翁は、「役職が、人を育てる」と言っている。社長から見るとどこまでいっても力不足と感じる。大事な事は二つではないでしょうか。一つは、後継者に戦略立案の力がある事。二つ目は、後継者を守る次世代のリーダーがいること。ここまでは社長の仕事です。その為に、社内で幹部を交えて戦略的中期経営計画の策定・推進(経営会議)が重要な役割を持つと実感する。


                    
            平成17年7月 NO.42
    とことんやれば
  『必ずできる』
          
  原田 永幸 著 (かんき出版 2005・5刊)



読書は、宝の山への旅と実感する。1948年12月生まれ、アップルコンピュータ社長からマクドナルド社長にヘッドハンティングを受入れた。「消費者に近い商品を売ってみたい」結果を出す事を心情として真剣に行動している。読むほどに引き込まれる。一度だけの人生を本気で楽しく生きていると感じる。そのコツの一部を紹介すると、やはりまず第1章に当然多くの結果を出す人の共通テーマを原田氏も上げている。「時間」である。「10時間かかることを3時間でこなせば行動も変わる」「密度の濃い時間を重ねる事で生産的な人生が形成される」「早くやって、しかも成果を出す」人生をもっと楽しみたいと言う視点から自己革新に挑戦している。また、その為に「仕事でも趣味でも、将来の夢を描き、目標を設定して行動していると、時間をムダにする暇なんてありません。自然と、凝縮された時間を過ごそうと言う気持ちになります」となる。管理職の時の発想もユニークである。「どんな上司であっても、まずひたすら仕えなさい。サポートしなさい」そして「強引にでも『私は上司に恵まれた』と思う事がポイントです」どんなに不満を抱こうが変わらない上司に期待をするより「自己変革のチャンス」と考えて行動する事が結果として「上司をサポート」し、優秀な人材と評価を受ける事になる。全てプラス思考で自分の成長を楽しむ中で大きな成果を手にしている。

               
着眼・着手
中期経営計画の経営会議でお世話になっているA社様・B社様。A社様は創業50年を超える老舗ですが時代の変化と中国からの激安商品により大変厳しい経営環境の中、この数年必死で新商品開発に挑戦し、現在TV・マスコミに注目の商品を発表した。B社様は社員15人、社長は32歳の製造業。大阪だけでは夢は実現しないと名古屋に営業所(ワンルーム)を開設した。およそ半年、すばらしい成果が出始めている。共通は、挑戦。




             平成17年6月 NO.41
  『志を教える』
           〔松下幸之助の人づくり〕
    上甲 晃 著 (知知出版社 2005・5刊)



読書は、宝の山への旅と実感する。松下政経塾で塾頭を務め、1996年松下電器産業を退社し「『志の高い国づくり』は一人ひとりが志の高い生き方をする事から始まる」と考え1997年「青年塾」を創設し活躍されている。松下幸之助氏は、85歳の時に私財で政経塾を設立した。そこは政治や経済を学ぶのではなく100年先のすばらしい日本を築く立派な志の高い人間教育の場であった。「立派な人間になるには、掃除や」で始まる。「当り前の事」を徹底する。平凡な事だから徹底するとハッキリとした差がつく。「そこまでやるか!」のところに感動がある。「主人公としての意識」が求められる。「人間は、崇高な使命に気がつけば、熱心に働ける」まさに「志が芽生えた時」に大変な事が起きる。「それからの松下電器は自分でも驚くほど伸び始めた」と幸之助氏は表現している。経営者が目覚めると会社が伸びる。「ああ、そうか!」と気がついた瞬間から、「組織は生まれ変わる。」その為には、どんな事でも全てを受け入れる。受入れ難い事を受け入れた時、全ては解決する。困難を喜んで受け入れた時『感謝』できる。「不況に感謝」できる。人生の生き方の具体的な事例がたくさん紹介されている。「可能性にあふれた時代に生きているわれわれは、今こそしっかりとした志を持たなくてはならない」し、そこにすばらしい感動の人生があると改めて実感する1冊です。

                
着眼・着手
先日、愛知万博に行く機会を頂いた。満員の中比較的入りやすいヨーロッパ・アフリカエリアを選んだ。フランス館等である。近い将来が実感できた。地球の資源や環境に対して更に深く認識を持たなければいけない事、贅沢な消費社会が大きな環境問題を生み出している事等を知る。どのパビリオンも共通していた。大変有意義な、そして企業経営を考える視点としても時代の変化を体験できるすばらしいひと時でした。



                   平成17年5月 NO.40

森信三 魂の言葉

〔二度とない人生を生き抜くための365話〕

     寺田 一清 編 (PHP 2005・4刊)


読書は、宝の山への旅と実感する。今、注目度NO.1の一冊。詩人の坂村真民氏は、「21世紀の扉をひらく唯一のお方」と評し、又掃除の鍵山秀三郎氏、ハガキ道の坂田道信氏等多くの一道を開いた真人の人生観に大きな影響を与える。今回PHP研究所が森信三先生の人と思想と実践に着眼し「人生の生き方」「見方」「考え方」を365話に読みやすくまとめられたこの1冊は、座右の書として長く読み続けられる事と実感する。
                【抜粋】
*『「人生二度なし」この根本認識に徹するところ、そこに初めて叡智は
  脚下の現実を照らしそめるといってよい』
*『いかにささやかなことでもよい。とにかく人間は他人のために尽くすこ
  とによって、はじめて自他共に幸せになる』
*『夫婦のうち人間としてエライほうが、相手をコトバによって直そうとし
 ないで、相手の不完全さを、そのまま黙って背負って行く覚悟。』
*『幸福とは求めるものではなく、与えられるもの。自分の為すべきこと
  をした人に対し、天からこの世において与えられるものである。』
*『時間をどれほど有効にかつ充実して生かすかどうかが、その人の真
  の人間としての値打ちだということです』
   【森信三先生、略歴】=明治29年生まれ、平成4年97歳で逝去=
明治29年愛知県に生まれる。天王寺師範の教諭を十三年、神戸大学教授をつとめ講演・執筆活動で全国行脚。その人生は、逆境につぐ逆境で、山また山の連続の生涯であった。現実の痛苦辛酸を味わう中での学問は鬼気迫るものがあり、まさに実践の師である。
             【着眼・着手】
経営環境が大きく変化する中で経営革新に挑戦している会社は、3年5年先の見通し(戦略的な中期経営計画)を立てて強力に推進している。そこにあるものは、経営者の本気の姿であり、当り前の事を当り前に気迫を込めて真剣に取り組んでいる。



                  平成17年4月 NO.39

  『日本電産永守イズムの挑戦

            日本経済新聞社 編 
04.12



読書は、宝の山への旅と実感する。永守重信社長はすばらしい経営者と感じる。思う存分人生を痛快に生きている。その生き方・人生観に大きな影響を与えたのは、お母さんである。母の口癖は「人の2倍働いて成功しない事はない。倍働け」「絶対に楽して儲けたらあかん」この哲学で働き続けた母は地元で有数の資産家になった。そして永守氏はその精神で世界的企業「日本電産」を創業し、また瀕死の企業を次々と再建している。その大きな原動力は「人材の育成」。人をやる気にさせるプロと感じる。「人間の能力差はたかが知れている。人の意識は100倍の差となる」日本電産の三大精神であり行動哲学は、「@情熱・熱意・執念 A知的ハードワーキング Bすぐやる、必ずやる、出来るまでやる」である。その彼の考え方を組織に浸透させる為に徹底した意見交換・話し合いの場を設けている。自腹による「餌付けーション・飲みニュケーション」である。僅かの期間で再建し、今期最高益を上げた三協精機の社員との会食に彼は2千万円を使った。人間、永守重信社長を少し注目したい。すばらしい経営者と実感する。
                【永守語録】
*一流企業と三流企業との差は製品の差ではなく『社員の品質』の差である。それは、6S(整理・整頓〜)がいかに基本に忠実にできているかによる
*汚い工場からは決して品質の良い製品は生まれない。雑然としたオフィスでは、効率的な仕事は出来ない
*10%以上利益を上げる会社の共通点を調べると、当り前の事を当り前にやっている
*常に進捗の状況と内容のチェックが必要である。それがなければ放置である
*成長の蔭には必ずハードワーキングがある。楽して成長している企業はない。
               
着眼・着手
会社の将来のビジョンや方針そして目標や計画を多くの時間をかけて社長と数名の幹部社員で作成する(中期経営計画)。多くの現場に同席させて頂く。幹部社員は言う。「こんなのが欲しかった」社長は思う「もっと早く取り組んでおけば良かった」と。




                 平成17年3月 NO.38
 『どしゃぶりの時代 魂の磨き方』

        落合 信彦 著 集英社文庫(2005・1刊)
      
* 混迷する世界情勢に熱い眼を向け、つねに
          現地に飛ぶ国際ジャーナリスト


読書は、宝の山への旅と実感する。どうすればこの混迷の時代を勝ち組みとして生き残れるかを具体的に語っている。尾田信長を例え「そちは本気という意味を知らぬ。本気とは命を賭けることだ」と本気の姿を求めまた、環境の変化に対し「そのままぬるま湯にとどまって凍死するか、思い切って飛び出し適応するか」の選択に直面しており「流れを見抜けば、あとは確実な目標に向かっての行動あるのみ」である。そこで求められるのが『読書』。「そこから得る知識は人生をより幸せにし勝ち組みに一歩近づける」「あらゆる分野について考える力」が必要となってきている。ヨーロッパで最も経済的安定を築いたサッチャーの読書量のすごさを紹介しリーダーとして「問題点を先送りしない責任感とビジョン」の必要性も強調している。そして「自分を知る事」「自分を知らない者は自分に勝てない。自分に勝てない者は人に勝てるわけがない」「自分を知るという事は自分の弱さを直視するのがまず第一歩である」そこから内部の自分との戦いが始まる。そしてF1のセナの言葉を引用している。「毎日をいい加減に生きている人間ほど哀れなものはない」人生の勝利者となる為に求められる事は「自分を知ることイコール自分に勝つこと。これが自分の命のエンジンとなり全開させれば生きる上で最大の武器になる。」と自分を信じ挑戦する事が求められている。なるほどの一冊です。

           着眼・着手
成果を上げる重要な仕事には2つあります。重要な仕事の1つは納期とかクレーム対応です。この仕事は遅れるとトラブルになります(追われる仕事です)。もう一つの重要業務は、追われない仕事です。人材を育成し戦略を立てISOに挑戦する。追われない重要業務は先送りしがちです。そこに成果の大きな差がつきます。追いかけられない重要業務に真剣に力を入れる事で環境の変化に対応できる強い経営体質が実現します。強い会社は、将来を見て『今』しなければいけない重要な仕事に力を入れています。



               平成17年2月 NO.37
    
    『豆富バカが上場した』

          =篠崎屋・樽見茂の成功哲学
               篠崎屋 代表取締役 樽見 茂 著
                   中経出版(2004・12刊)

                                  
読書は、宝の山への旅と実感する。とにかく痛快な読み物。41歳の男が思う存分暴れている。繁盛の原点は「眠らなければ成功できる」人の3倍働く。現場第一。早朝作って昼は店頭で販売し、お客様の声を聞く。お客様第一。これまで依存し搾取されてきた売上の80%を占めるスーパーの販路を捨てて自立の道を開拓し、2003年11月上場。「『天然にがり絹ごし豆富』を軸とした強い商品力」を武器に新しい販路を独創的に次々と開いていった。無人店舗や工場直売所に取り組みフランチャイズに乗り出し酒屋ネットワークで販売に成功させ外食チェーン「三代目茂蔵」の展開にと世の中の常識にとらわれず挑戦している。経営の心情として「人の役に立てれば成功できる」事を貫いている。新技術を同業者にさえ業界発展の為ならと惜しげもなく提供する。命懸けで創り出した製法を。「稼ぐのは本業の豆富作りだけで良い」利益を出すコツは「生み出す力(商品力・開発力)と販売力」特に「オリジナルで、しかもそれが競争力を持っている事。そうでなくちゃ成功はむずかしい」本気の力を強く感じる。「いいものを作ってればお客さんの方から来てくれるんだよ」「感動させるのが一番の秘訣かな、何やったってね」本音のトークが続く。心得として「流れをつかむ。誰もやらない事をする。たくさん売れば成功できる」魅力に引き込まれ一気に読み通した。明日への挑戦の勇気が湧く一冊。

         着眼・着手
ユーマスブレーンの仕事としてISOの質問も受けます。「取得した後うまくいかない」取得を目的とした事が原因のようです。ISO9001は、戦略的な中期経営計画の推進と全く同じと実感します。方針・目標・計画を立案する事は、徹底した進捗管理の仕組みを確立させる為のものであり「決めて、動いて、チェックする」事によって収益性の向上が確認できなければ目的の達成とは言えないのではないでしょうか。経営会議やISO推進会議に同席させて頂き成果実現のお手伝いをさせて頂いております。


                         平成17年1月 NO.36

    『いい会社をつくりましょう』
      伊那食品工業株式会社
      代表取締役 塚越 寛 著 文屋(2004・7刊)
              (文屋:п@026-242-6512)
                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。創業以来46年間連続増収増益、平成14年財務・理念・実績・将来性を評価され最優秀経営者賞(日刊工業新聞)を受賞。長野の寒天メーカー。とにかく「いい会社を創る」に一点集中。理念は二宮尊徳が基本。「遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す・・」『常に長期的な視野に立って種まきをする事を考える』『身近な人へ先に幸せを与えるようにすれば、何倍にもなって返ってくる』常に「本来あるべき姿・企業経営の目的は人の為」という理念を見定めている。商品開発も「急がば回れ」『易しいよりも難しい方、遠回りに思える方を選ぶ』商品開発に力を入れ新商品を次々に開発してシェア・アップを実現し、「社員教育を通じた社会貢献こそ第一に優先すべき事」と地域社会において正しい考え方のできる人に経営者が教育する事の必要性を強調し実践している。今後の展開についても夢を感じる。塚越氏は、常に時代と世界の変化を見ている。日本の将来は歴史から「モノ作り大国のあとは観光大国として経済を潤す」と@ハイテク技術A高級上質B美しい国へ向かう。その為に「メーカーであっても販売とサービスを提供するセンスを磨かなければ弱体化する」とレストランやショップに着手しCSレベルの向上に取り組んでいる。成果を上げるコツは「出来るまでする事。凡事を徹底する事。明日への種まきをする事」実感!

                 
着眼・着手
ユーマスブレーンの仕事の質問をよく受けます。戦略立案能力のある幹部社員を育成する事です。経営で一番大切な事・成長発展の鍵は、経営戦略を立案し推進する事。社長は、戦略を考え実践できる幹部を育成する事が必要となります。戦略的な中期的な経営計画を立案し、徹底して進捗の推進が出来る経営体質を確立させる仕組みを作れた時、会社は成長発展すると言えます。その為のお手伝いが仕事です。


                   平成16年12月 NO.35

       
       =10年後の日本を読む=
     
『先見力のつけ方』
     高橋 進 著 徳間書店(2004・10刊)
                                  


読書は、宝の山への旅と実感する。「ワールド ビジネス サテライト」等テレビで人気の経済学者が10年後を志向し、先見力についてまとめている。現状は「まさに大きな転換期を迎え、新しい時代の恩恵に浴するチャンスやヒントは多方面に散らばっている」そして今、必要な事は「自ら将来を予測していく力を磨いていく事」である。いくつか紹介すると、これからの成長産業は「高齢化社会に向いITを軸に『ソフト・サービス化』をキーワードにする」「ITを使う顧客主導型、生活提案サービス業」である。また、農業改革は「待ったなし」の危機的な状況が予想される。「農業従事者の高齢化・後継者不足、耕作面積の減少、自給率低下(40%)」農業に関心が向きそうである。中小企業が生き残る為には2つ「強みを生かしたオンリーワン・異業種とのネットワーク」となる。企業組織は「非正規社員の増加、成果主義賃金、中途採用の増加、組織のフラット化」に向い、そこに求められる人材は「戦略的な思考、柔軟性、進取の気性」である。社会環境は「選択肢のある世の中となり、さまざまな価値観の広がりは、より豊な社会を作り上げる」ようになる。結論として、生き方を示している。「やるべきことを決めて、たゆまず前進すること」。戦略立案の中で重要なテーマが「環境の変化を予測する」という事は言うまでもないが大きく時代が動こうとしている状況を感じる一冊である。

         着眼・着手
日本電産の永守社長が、今注目されている。23社企業買収をし、全て赤字を短期間で黒字に転換させている。「企業がおかしくなるのは社員の心や経営者の心情からだ。まず「心を治す」事から着手する。具体的には、整理整頓の徹底と時間意識。「1年で新製品が出るわけではなく同じ場所で同じモノを作っているだけ。変わったのは出勤率と6Sの点数だけ」個人の能力とは全く別の世界で会社は再生する。本質と実感する。
☆プレゼント・・上記、永守社長のビデオ(30分)すばらしい内容です。ご請求下さい。



                   平成16年11月 NO.34
  =たった5分で自分を変える方法=
  『キッパリ!』
    
上大岡 トメ 著 幻冬舎
        (2004・7刊、10月12刷)
                                  
読書は、宝の山への旅と実感する。とにかくどこの書店でも一番目のつく所を占領している。年令層にかかわらず読まれている。軽く立ち読みのつもりがつい引き込まれる。「今すぐできてかんたん、お気軽、たいした覚悟もいらない。時間も5分で十分」と60個のカンタンに自分を変える方法がわかりやすくまとめられている。ノウハウ本というよりお母さんの子供に幸せになって欲しいと愛情を込めて心から語りかける優しさを感じる。(実際、小学生2児の母)この本で伝えたい事は「人生楽しめばOK!ということです」堅苦しいマニュアルではなく、ワクワク楽しい生き方のコツ。そのいくつかを紹介すると@「脱いだ靴は、そろえる」まず第一項目に上げている。「ちょっとしたことなのに、かなり気分が違う。」「本当に小さな事ですがワクワク度NO.1のコツ」として紹介している。A「1日『ありがとう』を10回言う」これは、気持ちから変える為のコツで、言えば言うほど心が温まる呪文でもある。B最終の第60番目は「約束の5分前に行く」事を紹介している。「待っている5分間、これから会う相手のことを考える」と余裕ができ友達でも仕事でもコミュニケーションがスムーズになるコツとの事。読み進める内に、小さい時から両親やおじいちゃん・おばあちゃんや学校の先生に教えてもらっていた誰もが知っている大切な事を社会人になってつい忘れてしまっていた事を気付かせてくれる。そして、その大切な事が「ワクワク楽しい生き方のコツ」凡事を徹底する価値である事を実感する。感謝!

着眼・着手
ISO9001(品質)を取得されている会社でその評価が二分している。「本当に取得して良かった。収益性が飛躍的に向上した」「あんまり効果がなかった」同じ取り組みをしてなぜこれほどの差が生じるのか。前社は、お客様の満足・作業効率・作業品質を向上させる事を目的にし、後社は、取得すれば公共事業の入札や親会社からの仕事が増えると期待した。取得動機に大きな違いがあるようです。プロセスの変革が重要です。


                  平成16年10月 NO.33
      =堀江貴文のカンタン!=
  
『儲かる会社のつくり方』
   
堀江貴文 著 ソフトバンクパブリッシング
   (2004・9刊)

                                  

読書は、宝の山への旅と実感する。現在注目の人ライブドア社長、東大中退32歳、ブームに乗って大成功かと偏見を持ってページを進める内に驚きを感じる。事業計画の書き出しで始まり事業計画でまとめ、まるで経営の基本書を読んでいるようである。「ほかの会社は当り前の事すら出来ていない」「とにかく熱心に、きちんと営業を続けてきただけの結果だ」1996年3月創業し2000年4月上場そして現在の心境をまとめている。業種の選択(「ラーメン屋・コンビニは初期投資とリスクが大きく手を出してはいけない典型業種」)から資金調達とその配分、そして人事管理等、経営の基本を確実に押さえている。特に営業について迫力を感じる。「営業をおろそかにして成功した企業は存在しない」「営業を一生懸命やっておれば何とかなる」「営業は会社の命運を握る生命線であり、ビジネスの基本中の基本」「営業のメリットは売るだけではなく顧客と直接接点を持つ事で自社製品の感想、不満、反応がダイレクトに返り、製品をブラッシュアップさせることで品質がどんどん高まり競争力も向上する」人材育成でも「全員が必死に努力している。努力し続けている。そうしないとダメ社員の烙印を押され、降格となる」「一本筋の通った考え方で給与を決めていれば出来る社員は必ず理解してくれる」そして、人に対して「どんな会社にも人材は沢山いる。でもその才能の多くは発揮できないまま眠っている。埋もれた人材を何とか表舞台に引き上げたい。」最後のまとめが印象的である。「一度きりの人生で、挑戦しない手はない」なるほどと実感!

            
着眼・着手
「新規開拓が出来ない」?⇒新規開拓に時間を使っていないだけ。「人材が育たない」?⇒育てる時間を取っていないだけ。「業務革新が進まない」?⇒業務革新の時間を取っていないだけ。「成果は、時間が何にとられているかで決る」(ドラッカー)「多くの
雑用に追われて、成果を上げる為の大切な事をする時間がない」?と、なっていないでしょうか。そこに大きな業績の差が出ています。(HPで時間分析表プレゼント!)

        


            平成16年9月 NO.32

  『生き方』
    =人間として一番大切なこと=
   
稲盛和夫 著 サンマーク出版(2004・8刊)
                                 
読書は、宝の山への旅と実感する。今非常に注目されている一冊です。「一生懸命働くこと、感謝の心を忘れないこと、良き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。すなわち、そのような当り前の事を一生懸命行っていくことに、まさに生きる意義があるし、それ以外に、人間としての『生き方』はないように思います。(P243)」充実の人生と成功の果実をもたらす指針書として、京セラ・KDDIという世界的企業を創業した稲盛和夫氏が熱く語る。「仕事を心から好きになり、一生懸命精魂込めて働く、それだけでいいのです。」「愚直なまでの生き方を継続する事は、平凡な人間をもやがては非凡な人物へと変貌させるのです」どのページもマーカーペンが走り、「なるほど」と強く感じ、以前から繰り返し耳にして来た言葉が、改めて新鮮に胸に響く思いがする。「どんなときでも愚直なまでに真剣に物事に取組み、真正面から困難にぶち当たっていく。それが,成功する為の唯一の方法であり、私たちが日々心がけるべき原理原則といえます」「平凡な言葉にこそ、人生の真理は隠されているのです」読み進める内に、二宮尊徳の「勤労・分度・推譲」が思い出される。大切な事は今も昔も変わっていない。「今を大切に生きる」「人生二度なし」素晴らしい時代への変化の兆しを強く感じる。

            
着眼・着手

高齢化社会に向かって急激に変化している。戦略的に将来を予測している会社は、既に行動している。福祉や介護の学習会、移動サービス、レンタル事業、設備の軽量化への対応、和食材や和文化の研究、心と健康の商品開発等。先日A社様で感動のお話。「移動サービスのスタッフが80歳のおばあちゃんをアパートの3階までおんぶして上がった。背中でおばあちゃんは手を合わして泣いていた」無限の市場が目の前に来ている。


                  平成16年8月 NO.31
                                                             
          
   『花王 強さの秘密』

   
=23期連続増益を続ける最強DNAを読み解く=
        平林千春 廣川州伸 著
        実業之日本社(2004・7刊)

                                 
読書は、宝の山への旅と実感する。健康エコナ・ヘルシア緑茶等のヒット商品を出し、23期連続して高収益を続けている『花王』の強さを徹底して研究している。花王は、1890年化粧石鹸から始まる。「顔洗い」石鹸は高級と言うイメージで『顔⇒花王』となった。花王の強さを一言で表すと「あたり前の事をあたり前に行う」と言う事がごく自然にできる事と言える。花王の社員は、日々革新と言う事を重ねながらも誰もが「あたり前の事」としてとらえている。プロジェクトXのような世界を「あたり前の事」ととらえている。いつもお客様を見て変化を知り市場での実験を繰り返している。また、驚くほどオープンな会社でもある。その裏には、情報システムや製造ラインをマネされても「企業文化・社風」は盗む事はできないという信念さえ感じられる。そこにある精神とは、「企業理念」に見られる。『顧客の立場にたつ』である。生活者のにおいさえ感じるほどであり、ひとえに「消費者を向く」事に徹している。花王は、5700名の全社員が自らの使命を果たす為にどのような行動をしたらよいか、「いかにして消費者の視点を失わず、大切にするか」を考えている。「消費者を起点に考える企業文化」が20年間君臨した花王中興の祖、丸田芳郎のDNA「日々革新」が核になっている事は間違いない。一人の経営者の信念を貫く行動が素晴らしい企業文化を作り上げている。

          着眼・着手

〔業務改善は劇的に!〕・A社様の経営会議で「一流建材メーカーT社はすごい」聞きますと、営業担当者の社内事務作業が全廃された。そして、営業マンの全ての時間を受注活動に当てるようにと指示が出たそうです。仕組みも整備し東京では成果大との事。重要な仕事に集中する。時間生産性向上の重要テーマです。意識習慣の変革が鍵です。

 

          平成16年7月 NO.30


     
 
    『二宮金次郎と13人の世界人』
    =決断の時、手本は二宮金次郎=
    
三戸岡 道夫 著 ダイヤモンド社(04・5刊)
       

読書は、宝の山への旅と実感する。二宮金次郎は、16歳で一家離散し奉公に出てその奉公ぶりが認められ破産寸前の各藩の財政再建を依頼され成功させる。特に、最近の企業経営者の中で注目されている。この本では、世界の経済人等13人と金次郎の接点を紹介している。二宮金次郎の教訓は『勤労・分度・推譲』であり、よく働き(勤労)、身分相応(分度)世の為に(推譲)ということである。豊田佐吉との関係を紹介する。佐吉の生まれた遠州は金次郎が起こした「報徳運動」の一大拠点であり佐吉の父、伊吉もこの運動の共鳴者であり佐吉もその影響を大きく受けた。豊田佐吉のモットーは「労働・感謝・奉仕」であり人生観として、そして会社の理念として引き継がれた。佐吉の「勤勉に働き、常に感謝の気持ちを持って、お客様に奉仕をする」という精神を持った企業が世界のトヨタとして認められたという事は佐吉の精神(二宮金次郎の精神)が世界に認められた事になる。二宮金次郎の言葉の一節を紹介する。「遠きをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す。それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。まして春まきて秋実る物においておや、故に富有なり。近くをはかる者は、春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず、ただ眼前の利に迷うて、まかずして取り、植えずして刈り取る事のみ目につく、故に貧窮す。」金次郎は、70歳でその生涯を閉じた。大きな成果を数多く上げ何万町歩もの田畑を開発し、大資産家、大財閥なっていたはずの金次郎の資産は、全て農村復興、社会の為に使われ、私有財産は全く残っていなかった。

             着眼・着手
『職場の再建』=森信三先生のことば=(たねまき文庫)を手にする。P20「逆境は神の恩寵的試練です。その渦中にある時はそうは見えなくても、必ずやその時の逆境あったればこそ、現在の私があるという日があるでありましょう。」現状を肯定し更に改善して行く姿が、真理開眼の近道と改めて感じ、明日への活力が湧きあがる一節です。


                   平成16年6月 NO29



   
『船井幸雄の「成功塾」』

     =仕事と人生がうまくいくわずか6つの成功原則=
     
船井幸雄 著  ダイヤモンド社(04・4刊)

読書は、宝の山への旅と実感する。おなじみの船井総研、創業者船井幸雄氏の新刊です。現在70歳、年間250回の講演・12冊本を書き、朝は3時に起き(9時就寝)仕事を始め昼食抜きで年中無休の多忙。生涯現役で人生を楽しんでいる。この本では、人生の成功法則がまとめられている。成功のコツは「世の中で起きる事はすべて必然・必要・ベストである事を知る」「成功するトップの条件は、『素直・勉強好き・プラス発想』の3条件を満たしている」「ハガキ、手紙を書く」「長所伸展こそ究極の成功法則」「余計に勉強する。ともかくできるだけ汗水を流して働く」事だそうです。基本、凡事を徹底することですばらしい充実感・達成感を感じる事ができる。最後に、幕末、玉木文之進が創設した松下村塾を引き継ぎ、わずか1年で日本の文明開化を推進した明治の逸材を大勢排出した吉田松陰の「誰でも『人財』になれる5か条」が紹介されている。
@「長所伸展、世の為人の為、自分の為に尽くす」
A「褒めて認めて喜ばし、人の為に全力投球」  
B「自分の良いところを見て自信をもつ」
C「良い事はすぐ実行」
D「プラス発想どんな事もうまくいくと信じる」
そして、松陰は塾生にいつも「本当にあなたは、素晴らしい。恵まれているね。成功できるよ。自信を持って生きてください」と語りかけ、決して短所には触れなかったようです。大切な基本を再度強く感じる一冊です。
            
着眼・着手
A社長様よりISO会議の前に勉強会に出席された時のメモを頂いた。「売上も経常利益も30%UPの目標が必要。成長戦略を立てる事。中期計画は3年で売上倍、経常利益3倍」主旨は、大きな目標を持つ事で変革を起こす必要があると言う事。時代が変化する中で変化が鍵となる。A社長は「勉強熱心・素直・プラス発想」で日々挑戦されている。当然、今期もすばらしい業績を上げられている。一所懸命・本気が基本と実感。



                     平成16年5月 NO28
      
『楽して儲ける!』
            =未来工業・山田社長の型破り経営論=
 
     未来工業 創業者 山田昭男 著 中経出版(04・3刊)
                                  
読書は、宝の山への旅と実感する。売上250億・社員数950人・経常利益率15%以上未来工業のユニークで型破りな山田社長の本です。電材業界でカリスマ・オンリーワンを続ける経営のコツが満載。社員に『常に考える』ことが大切と、会社のあちこち10メートルごとに貼ってある。スライドボックスのシェアは80%。「一所懸命継続すればすごいパワーを発揮する」そして、日本初の商品を発信しつづけている。「他にないものをつくる」。その為の社長の一番大切な仕事が「社員のやる気を高めること」「全部、よきに計らえ」となる。「いかに『戦略』を立て、会社を『差別化』していくか、それが命運を決していく」。戦略を推進し、「社長が変わるのに伴って,社員も変わらなければならない。そうなって会社が変わり始める」「社長が変われば社員も変わる」。また「私は、どケチだ」「経営は利益を出してみんなが食べていく仕組みを追求するもの」「節約は当然」と昼は電気を一切つけず、330人いる本社にコピー機は1台だけ。未来工業のドアは、全部改造しドアノブを回さなくても(回す時間がもったいない)体で押せば開く。すばらしい発想と差別化でローテクでも勝てる事を実証している。今を大切に、楽しく経営すればいくらでもチャンスがある事を気付かせてくれる一冊です。

             着眼・着手
昨日お伺いしたA社様の経営会議で社長も含めて幹部社員4人が読書感想レポートを発表する。読書を通して時代の変化を知り論理的な思考力を養う。本日、B社様より最新の社内報が届いた。特集は「読書感想」。伝記シリーズ21巻から選んでレポートを提出する。すばらしい偉人伝を読む事で人生観を養う。共通して、業績が良いだけではなく人材育成に大きな成果を上げられている。原点を押さえている会社は強いと実感。



           平成16年4月 NO27


 『ビーンズ!』
 
=一杯のコーヒーが教えてくれるビジネスと人生の成功法則=
 
 レスリー・ヤークス チャールズ・レッカー 著 講談社(04・3刊)
                             
読書は、宝の山への旅と実感する。アメリカのシアトルにある伝説のコーヒーショップの実話である。「たとえ、雨の日でも行列ができ、最高のコーヒーを飲める場所」としての評価を勝ち取ったその成功の秘訣が感動的に紹介されている。その答えは、あまりにもシンプルである。成功法則とは、これほども身近にあるものなのかと感じさせる。誰もが知っている、あたり前の事を少し本気で、ほんの少し真剣にすれば誰でも成功できる事に気づく。「基本に忠実だってことだ。基本を忠実に守れば成功するんだ」。具体的には、「豆の量はふつうの2倍(ダブルショット)と決めている。こうすればほかの店よりも2倍おいしいコーヒーになるだろう。」情熱のこもったコーヒーは、究極の一杯となり「お客様は、自然に愛してくれた」そして、その後から大きな成果がついて来る事に気づく事になる。「本当の成功をもたらすのは、規模でも技術でもない。あなたの成功と幸せは、ただ、あなたのハートにかかっている。」100ページほどの中に昔から知っている大切な事をもう一度思い起こさせてくれる一冊です。


            
着眼・着手
ISO9001の価値が改めて評価されています。要求される第一の目的は「顧客満足」<お客様の期待を超えること>の組織への浸透です。より早くより安くより良い商品やサービスを提供する事をテーマに社内の仕組みや手順を標準化し「うんざりするほど」しつこく徹底して教育してゆくことができればどれほどすばらしい事でしょうか。その事が実現できる手法と言えます。戦略的な中期経営計画と相乗的な効果が期待できます



                    平成16年3月 NO26
  
『変化をチャンスにできる会社にする』
                小宮一慶 中経出版(04・2刊)
                                  
読書は、宝の山への旅と実感する。コンサルタントの視点で実践的に解説している。環境が変化している。変わらなければ生き残れない。重要な事は「具体化のプロセス」であり具体的に行動しなければ結果は生まれない。「より深く考える習慣」が求められている。「緻密な経営戦略が企業発展を裏づける」ことは言うまでもない。変化に対応できる企業の特徴は、「@お客様第一 Aスピード経営 B指揮官先頭 C重点主義 D前向きな社風」である。そして、意識革新する為リーダーは、あえて常に社内に波風を立てて変化を当然の事と感じる社風を作る必要がある。その為に「読書」と「掃除」の必要性を強調している。「積極的に体を動かす習慣」「気づきを学ぶ価値」を習得する事によって、時代の変化がより具体的に見えるようになる。「素直さ謙虚さは大きな力」となる。そして、変化をチャンスに変える為に「企業として高い理想を持つ事」「ビジョン(会社の存在価値)」が必要となる。「人は、単なる目標だけではなく、自分がこれと信じる事ができる目的や意義を感じた時に、何の抵抗もなく自分を動かしエネルギーを出す事ができる」。変化や危機に耐えられるのもチャンスに変えるのも、その会社の「高い志」と経営者の強い思いそして凡事の徹底である事を改めて実感する一冊です。


              着眼・着手
売上向上実践手法について・・営業担当者の1ヶ月間の活動を直接工数(直接商談見積作成等)と間接工数(社内業務や移動等)に時間分析しますと、誠に生産性の低い実態が数値で見えてきます。そして、直接工数20%アップを目標に計画を立て無駄な業務を排除し毎週繰り返しチェックします。3ヶ月で目標は達成できます。同じ時間を使って成果に差が出る原因は時間の習慣といえます。今を大切に生きる事と共通します。



 『繁栄の法則』 =戸が笑う=
 平成16年2月
            北川 八郎 致知出版社 NO.25

                                  
読書は、宝の山への旅と実感する。繁盛しているお店は、「入り口が笑い、光を放ち、人を呼び寄せている」という書き出しで始まる。書店で平積みされていた。北川氏は、阿蘇で陶器を創作し自作農業を行っている。繁栄の法則とは「肯定で生き、与え、感謝する」と言う事。具体的には「よかった、よかったと思う練習をするとうまくゆく」そして「『少し損をすること』を覚えると生きてゆく事が楽になる」「商売は10%損をして生きていくと言う生き方に還えるならば必ず繁盛する」と「与える商いが繁盛の素」を強調している。「お客様の望んでいる事を少し多く満足して頂く事」の為に一所懸命になると「ひっきりなしに注文が来るようになった」事例が多く紹介されている。そして、「『ありがとう』の言葉を返してもらえるような生き方ができるか」「『ありがとう』と言われる生き方を選ぶ事がなにより大切」と、生き方や考え方をはっきり持つ事で、商売も人生も「チャンスは、向こうからやってくる」となる。これからの時代の予測も示されている。「経済はしばらく混乱し、自然災害や原因不明の奇病が襲ってくるような気がする」からこそ生き方をはっきりさせ、「心の力を持つようになるとそのお店や会社そしてその街は栄え続ける」。繁栄の原因のすべては心の中にあると実感する。

                    着眼・着手
ある住宅設備販売会社(15人)の業績が伸びている。お客様は、工務店・建設会社。多くの設備会社が安易な安売りをする中でその会社は、比較的高級な商品を販売する。2年間徹底して商品知識を学んだ。商品は、知るほどに愛着が出る。お客様の為に丁寧にその商品の価値を説明すると納得して頂ける。基本である。そして、使うほどに良い物は満足度が上がり紹介にもつながる。ルイ・ヴィトンは、今期売上最高(1500億円)。良いものが売れている。まだまだ多くのチャンスが社内にあるのではないでしょうか。

平成18年度分  平成19年度分